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2009年08月31日以降,communisense.comにて,WordPressを使って書かれているもの

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in the right hands

(OTOTOY編集後記からの転載です)

NOT WONKのアルバム、Arlo Parksのアルバムと、自分内本年重要タイトルがリリースされた先週。どちらも期待通り、繰り返し聴いています。そして実はそこまで期待していなかったWeezerのアルバム『OK Human』がとてもよい。「コンピューターを捨て、アナログに戻り、オーケストラとともに制作した」作品。でも私はソフトウェア・エンジニアなので、その類のステートメントを手放しで肯定することはできません。テクノロジーとは補助器具であり、使う側の愛と志こそがその価値を決めると思っています。Weezerのこのアルバムにおける管と弦の使い方に込められたロックとポピュラー・ミュージックの歴史への深い愛、それは疑いようのないものです。そして可能であれば、皆がそんな愛や志とともにテクノロジーを手にとってほしい。大切な人とともにする食事を作ろうと包丁を手にしたときのように。そんなことを思いながらいつもコーディングをしています。

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今週のOTOTOY NEW RECOMMENDへの推薦曲は、〈2020年という「時間」から生まれた内省的ドリームポップ。〉、Madeline Kenneyの “Summer Quarter” 、他、kiwiの “A Little Wish”、NOT WONKの “200530” の3曲です。

〈OTOTOY 2020 スタッフズ・チョイス〉から転載

(「OTOTOY各スタッフがそれぞれ選んだ2020年の10作品」からの転載です)

■2020年の10作品■

■作品以外のインターネット上のベスト音楽コンテンツ■

安本彩花 “スーパーヒーロー” : 安本彩花 (私立恵比寿中学) のソロコンサート (配信あり) で歌われた本人作詞作曲のオリジナル楽曲 (YouTubeに公式映像あります)。システムとしてのアイドルではなく、職業・アイドル、22歳、人間・安本彩花の内面から湧き出た「ブルース」。10月の披露時点では、世情と本人の情況、これからの有り様に対するアイドルとしての見事な解答だと思いました。が、その後の彼女自身の病気休養の発表で受け取る側の意味が大きく変わってしまった。でもほんとうに良い曲です。

■音楽作品以外のベスト一作■

Zoom : 私はソフトウェア・エンジニアでもあるので昨年のベスト・プロダクト/サービスを。2020年といえば「Zoom」でしょう。ちょうど良い出来の良さ、昨年状況下での機敏な対応など称賛に値すること多数。OTOTOYでも日々の業務はもちろんオンライン・インストア特典会やオトトイの学校でたくさん使っています。

■コメント■

2020年のパーソナル・チョイスは、アルバム/EPを邦洋から8枚、シングルは代表して邦洋1枚ずつ。やっぱりギターが鳴るロックのフォーマットがポップと手を取りあう瞬間が好きなんですよね。自分のルーツは確かにそこにある。ロックが大衆音楽の主流となって以来はじめてロックが主流ではない時代を迎えていると言われています。そんな20年代に鳴らすべき「ロック」を鳴らしているものから、インディペンデントの作品を中心に選びました。アプローチはそれぞれ違えど突破しようという強さがあるものを。いったんは既成概念から自由に、狙いを定めたら強さをもって。前をみて、DIY精神を忘れずに、です。そしてもう一点。やはり2020年はTHE 1975の『NOACF』の年だったのだと思います。いまは収録曲 “The Birthday Party” かのごとく遠い別世界のように感じられるとしても。『NOACF』に込められた、多様で・種々雑多であることの価値、なにひとつ諦めてはいけないというメッセージ。先に挙げた強さもそれも、この2020-21年、すべてに共通して必要なことだから。

■2021年に向けて■

昨年この欄でOTOTOYの2020年の目標を掲げたのですが、1年が経ち、まだ実現できていないことがたくさんあります。それは昨年の春以降やるべきことを、活動のオンライン化や支援の仕組みづくりにシフトしたからです。というわけで今年こそは、取り扱いレーベルを増やす (増えます!)、ひとりひとりの音楽生活に適応するサービスへの進化、俯瞰視点とエッジとを併せ持つ記事の展開など、皆さまにチャンスと驚きをもたらすサービスとなれるよう、前進していきます。個人的には新しい音楽の楽しみ方により多く出会いたい。ちなみに年頭時点で期待が高まりまくっているのは、Arlo ParksとNOT WONKのアルバムです。今年もよろしくお願いします!

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OTOTOY 2020 スタッフズ・チョイスに選んだ作品+α。考えるときに作業用に使っていたSpotifyプレイリストをそのまま公開しています。セレクトの収拾がつかずいっそのことと (日本基準での) メジャー作品をぜんぶ外したら一挙に見晴らしがよくなり……という経緯も。その外したものやその他もここには入っています。

THEティバをみた

(OTOTOY編集後記からの転載です)

先週水曜日、THEティバのライヴをみてきました。12月にリリースされた2ndEPのレコ発ライヴ。本来ならばTomato Ketchup Boys、motherを迎えてのスリーマンの予定でしたが、今回の緊急事態宣言を受けてTHEティバのみの出演に。思わぬ形でのキャリア初ワンマンとのことでした。音楽が楽しいという屈託の無さをそのまま人のかたちにしたようなステージ上の彼女たち。そして希望の光であるかのような音楽。これからの活動がほんとうに楽しみなTHEティバです。OTOTOYでのインタヴュー記事もぜひご覧ください! ちなみに今回のライヴは当日スケジュールも変更され、18時開場/18:30開演/19時アルコール類販売終了/19:30終演/20時までに退店完了という運用が厳密に行われていました。ある意味で昨年春よりも厳しい環境となっています。この局面で我々にできることはなにか、考えたいです。

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今週のOTOTOY NEW RECOMMENDへの推薦曲は、〈今週末リリースのアルバムからの先行曲。管と弦の使い方に込められたロックとポピュラー・ミュージックの歴史への深い愛〉、Weezerの “All My Favorite Songs” 、〈前に進む足取り、上にあげられた目線が2021年のサウンドに載せられる〉、the McFaddinの “DRAW IN A HEAD” 、〈ミツメ、川辺素とのコラボ曲。穏やかな外側とそこに潜む芯の強さと〉、YeYe X 川辺素の “No Longer” 、〈ベッドルーム・ポップならぬオンライン・シェアハウス・ポップとでも呼びたくなるような〉、BOAR HUNTERの “pepper” の4曲です。

対策

(OTOTOY編集後記からの転載です)

先週、ライブイベント業界4団体から〈緊急事態宣言下におけるライブイベント公演の開催に関する共同声明〉が出されました。実際に行ってみるとよくわかるのですが、この声明でも触れられている〈感染拡大防止対策ガイドライン〉を遵守した公演は、これはリスクだなと感じる場面にはほぼ遭遇せず、とてもよく考えられ・運用されていると思います。また観客の側もその運営にとても協力的です。それらの結果として「有観客公演約7,100公演(総動員数約230万人)が開催され」「現在に至るまで当該4団体会員社によるライブイベント会場からの感染者発生は認められておりません」という表明がされるに至ったのでしょう。不存在の証明はできないものですが、こうして公式の声明としてその事実が示されることには、とても意味があると思います。事態収束への道筋がまだまだ見えない現状をしのぎつつ、より本質的な対策にむけて力をあわせたい2021年です。

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今週のOTOTOY NEW RECOMMENDへの推薦曲は、〈フィロのス・日向ハル、昨年の生誕ライヴ・アルバムから髭男カバーを。似合ってる!〉、日向ハルの “宿命” 、〈どことなく郷愁を感じさせるサウンド。なにげない日常の心情の動き、その大切さを思い起こさせる。〉、UQiYOの “Cresent” の2曲です。

楽しみでしかたない

(OTOTOY編集後記からの転載です)

Googleのフォト・アプリの機能に「思い出」というのがあって過去の写真が表示されるのですが、ながめていたら3年前も4年前も「今週」、For Tracy Hydeのライヴを観ていたようです。これどっちもO-nestだな。ああライヴ観たい…… フォトハイといえば2月にでるアルバムが楽しみでしかたないです。出るたびにこちらの期待のはるか上をいくFor Tracy Hydeのアルバム。待ち遠しい。楽しみでしかたないといえば、1月はArlo ParksとNOT WONKのアルバム。NOT WONKの前作は私の2019年の真ん中にどっかりと座るような作品のひとつでした。さて今作は…… 2月でもうひとつ待ち遠しいのはTHEティバの2連続EPリリース第二弾。12月に出た第一弾EPは豊かなサウンドの裏にあるフォーキーなしっとりさ加減が抜群でした。第二弾はゴリゴリだそうです。そんなTHEティバのインタヴュー記事が先ほど出ました! 約1年前からずっとやりたいと思い描いていてようやく実現した、THEティバ、初のロングインタヴュー。ぜひ読んでいただければ。さて今年はなにを思い描き、来年どんなかたちになるんだろう。楽しみでしかたない。

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今週のOTOTOY NEW RECOMMENDへの推薦曲は、〈ポップしなないでの新バンドプロジェクト。聴けばビリヤニはもちろん、ラッシーも恋しくなる〉、Paraisoの “ビリヤニ” 、〈わずかにノスタルジックなポップ・エッセンスと最新の音像を身にまとったSCLLの新曲〉、Spangle call Lilli lineの “epic” 、〈理由は人それぞれであろう、さざ波立つ心を包むトラックのちから〉、uruwashiの “Fall in Love” の3曲です。

返事は返そう(返します)

(OTOTOY編集後記からの転載です)

とりあえず年末年始はよく寝ました。お布団ラヴです。夜寝て昼起きてて昼に布団干すと生活のクオリティが超上がります。当たり前重要ですね。年頭の抱負とかそもそも人生の計画とかほぼほぼ持ったことなく人生を過ごしてきたのですが、そういうタイプの人間からすると、昨年のような「思うようにならない」ことへのストレスは意外と少なかったりします。柳に風、良い言葉だ(笑)。「柳に風」に相当する英語の慣用句はあるのかと思って調べてみたら「No reply is best.」っていうのが出てきました。マジかよ、それは良くないのでは(強く自戒)。とはいえ、以下元旦のプレイリスト・コラムに書いたことと同じですが、翻弄されっぱなしなのもウィルスと社会に対して癪なので今年はもっともっといろいろと考えようと思っています。明るい、良い、未来を信じながら、ね。

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今週のOTOTOY NEW RECOMMENDへの推薦曲は、〈あゆ巫女のソロ名義プロジェクトaymkのダークポップな2nd EPから〉、aymkの “faith” 、〈年は明けてしまったけど胸ざわめかせるクリスマスソングはいつ聴いてもいいんです〉、Lucie,Tooの “Winter Song” の2曲です。

making our future

(OTOTOY EDITOR’S CHOICE Vol.97「making our future」からの転載です)

あけましておめでとうございます。
昨年はさまざまなことがこれまで経験したことの無い状況にみまわれる特別な年でした。そんななか、多くの皆様にOTOTOYをご覧いただき、またご利用いただき、心から感謝しております。 ありがとうございました。

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この週替りプレイリスト&コラムの一番下にありサムネイルにも使われる画像は、毎回プレイリストやコラムの内容のイメージにあわせてデザイナー(前回コラム登場のナガタミキ)が作ってくれています。でも今週の金曜日は元旦。内容を決めずに先に作っておいてもらうようお願いしたところ、初日の出っぽいものが上がってきました。

というわけで今週は、朝日や明日や未来を感じる曲、10曲です。このような状況です。自分自身が良い未来を信じないで誰が信じるんだ、けっこう真剣にそう思っています。

ちなみに私は下の著者プロフィールにもあるように「技術担当。編集部では“音楽好き・ファン目線を忘れない”担当(自称)」です。昨年年頭に考えていた2020年のOTOTOYの改善のうち、実現できていないことがたくさんあります。そのかわりに、という側面が大きいのですが、昨年は、音源配信でライヴハウスを支援する〈Save Our Place〉、それに伴う〈投げ銭〉の仕組み、オンラインでレコ発/インストア・イベントを行う〈OTOTOY ONLINE IN-STORE〉、〈オトトイの学校〉のオンライン開催への移行などを新たに始めることができました。昨年の春以降、今やるべきことは何かをOTOTOYの皆で考えて実行した結果です。

2021年が計画をもって進められる年になるのか、それともまたその時々の状況に翻弄される年になるのか、それは分かりません。でも翻弄されっぱなしなのも(ウィルスと社会に対して)癪なので、もっともっと考えようと思っています。明るい、良い、未来を信じながら。

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2021年が皆さまにとって、音楽を愛する人々にとって、良い年であることを願って。
今年もOTOTOYをよろしくお願いいたします。

(プレイリストのSpotify版はこちらです)

東京ガーデンシアターで私立恵比寿中学をみた

(OTOTOY編集後記からの転載です)

東京ガーデンシアターは本当なら6月に小沢健二で行っていたはずの新しいホール。今回はじめて行きましたが、とてもよいホールでした。音よし箱よし周辺環境よし。個人的にはほぼ満点です(アクセス面がマイナスと思う人もいるだろうことはわかる)。もうみんなここでやってほしい。そして私がSTAY HOME期にもっとも新規どハマりしたのが、私立恵比寿中学でした。思いかえせば“感情電車”のMVをみたとき、“自由へ道連れ”のMVをみたとき、あのとき素直に行っていればよかったんだという後悔。今年1月に偶然“若者のすべて”のカバーを聴いたとき、これはもう絶対にライヴに行かなければと思ったにもかかわらず、その後はこんな状況に。ようやく来れました。はじめてみた「大学芸会」は、メンバーの技術の高さと気合い、新しいバンドの上手さと一体感、ロジカルにも感情的にも考え抜かれた演出・構成、チームとしての志の高さ、どれもが抜群でした。コンサート/ライヴをやることや行くことの素晴らしさのすべてがそこにある、そんな時間と空間。これをどう表現すればよいか考えていたら、この言葉が浮かびました。「強い気持ち・強い愛」。それだ。

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今週のOTOTOY NEW RECOMMENDへの推薦曲は、〈平賀さち枝がコーラスで、直枝政広がギター・コーラスで参加した、メロウでエモーショナルなナンバーを〉、曽我部恵一の “Yeah Yeah” 、〈来月リリースのアルバムへの期待が高まる先行配信曲。きっとそこにすべてがあるだろう〉、NOT WONKの “slow burning” の2曲です。

yuigot + 長谷川白紙の音がするも候補だったのだけどまた他の人に先に出されました。

柔軟さと強さ

(OTOTOY編集後記からの転載です)

ライヴの楽しみ方には実はいろいろな流派があります。たとえば、声を上げて盛り上がるだけがライヴではなく、会場みな一言も発せず身じろぎもせず全集中力をステージに向ける、そんなライヴもたくさんあります。それは決して静かな音楽だからではなく、力強いビートと轟音に対してそういう臨みかたをする。もちろんそれは「盛り上がっていない」のではまったくありません。「アンコール」にも、声だけ型、声と手拍子型、手拍子だけ型(リズムキープ派と速くなる派があったりする)と、これもさまざまなパターンが。先週行ったとあるライヴが予想外にアンコールなしの演出構成だったのは、そこが普段「声あり型」の現場だったからかな、とふと思ったりしました。気をつかったりフラストレーションを感じたりさせるくらいなら、そんなのは不要に、本編できっちりケリをつけてやろうぜ、と。そんな一事が万事、作り手の思考の深さと意志の強さに満ちたライヴをみると心からの幸福を感じます。ほんとうにありがとう。

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今週のOTOTOY NEW RECOMMENDへの推薦曲は、〈音楽の大地に立つ生身の人間の尊さ、展開力にあふれた一曲〉、THEティバの “Go back our home” 、〈初の全国流通フル・アルバムから、より感情が揺さぶられる再録ヴァージョンを〉、Cody・Lee(李)の “drizzle(2020)” 、〈Eupholksのコラボプロジェクト第一弾。顔を上げ前に進みたくなるインディー・フォーク〉、Eupholks, Charlotte is Mineの “Flaw In The Design” の3曲です。

Zepp Tokyoでリーガルリリーをみた

(OTOTOY編集後記からの転載です)

ついにZeppワンマンに到達したリーガルリリー。感慨深い。欲をいえばスタンディングでフルに入っている光景をみたかったけど。でも、ここにとどまらずにもっと大きな会場に立つ3人が想像できる、そんなライヴでした。かつてのリーガルリリーのライヴハウス時代、よく上手前方で踊っていたお客さんがいたのが今でも印象に残っています。先週Zeppの22列目くらいで右手を挙げて踊っていた人は同じ人だったのかな。この日も上手側でしたね。抽選なのに。エモい。先週公開されたソウル・フラワー・ユニオンのインタヴューで中川敬さんが言っていました。「ミュージシャンはすぐ「やっぱりライヴは生だよね〜」とかいうけど、そんな当たり前のことを言うなや(笑)!」、と。当たり前だけど、世の中、当たり前のことを言う人の方が多いし声も大きい。手を挙げて踊るという当たり前を取り戻した人もいれば、声を上げるという当たり前をまだ手にできない人もいる。それはどちらの楽しみ方が正しいとかそういうことではないです。それぞれのやり方で「当たり前」を乗り越えよう。

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今週のOTOTOY NEW RECOMMENDへの推薦曲は、〈大名曲。〉、Superfriendsの “Million miles apart” と、〈着想と良メロと切なさが同居する眉村ちあきの真骨頂。元、“さかなのうた”。〉、眉村ちあきの “マーメイドボーイ” の2曲です。

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