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2009年08月31日以降,communisense.comにて,WordPressを使って書かれているもの

「こくまろバターチキンカレー」

(OTOTOY編集後記からの転載です)

ハウス食品の「こくまろバターチキンカレー」にハマっている。まったく辛くないけどそこは自分的にはおっけー。最初に鶏肉をヨーグルトに漬け込む、くし切り玉ねぎを大量に入れる、仕上げの牛乳の代わりに生クリーム、膨大なる追いバター……、等々それなりの追加作業もしていますが、基本的に美味しいです。生クリームのかわりにココナッツミルクも試しましたが、生クリームのほうが好きかな。で、ですね。出来上がるカレーも美味しいのだけど、その前、作成過程前半の「ヨーグルト漬けの鶏肉と玉ねぎを油で炒めた後に水・酒・少量の塩を入れて炊いた状態」の味見が美味すぎて困る (ルーを入れる前、笑)。この状態に適当なハーブと塩とナンプラーあたりを入れただけで爆食できそうなくらい。中央アジア的にはそこは塩とスパイスで決めにいくのだろうが、東アジア民としては醤で決めたいからね……ってなんの話だか笑。それはそうと、ナンを自宅で美味しくつくる方法をご存知のかた、教えてください。そこが現在の課題です。

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今週の「OTOTOY NEW RECOMMEND」への推薦曲は、〈古里おさむ (ウミネコカレー店主)、藤村頼正 (ex.シャムキャッツ)、樋口雄文 (禅宗僧侶) の3人がリリースした1stアルバム『えん』から。後半のギターはゲスト参加の岡田拓郎だろうか。良い。〉、古里おさむと風呂敷きの “まちのあかり”、マテナイの “ひとなみ”、Wang Dang Doodle feat. Cwondoの “Wonderland” の3曲です。

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Ginger RootをZepp DiverCityでみた

(OTOTOY編集後記からの転載です)

今回のツアーは東名阪福広のZeppツアー (広島は除く) で東京は2公演。東京公演初日はZepp DiverCity完売、まじで2000人超のパンパンの入り。どんな層がファンなんだろうという話を先週、編集部でもしていたのですが、客層はバラエティ豊かでした。ステージ上には例によって常にカメラマンが。衣装の色が一番派手なことも含めて完全に意図的なもの。2年前の来日のときから「あれはどういうロジックでアリだとされるのだろうか」を自分でも考えているのですが、切れの良い説明には至れていません。ライヴそのものは、Lo-Fi好み、シティポップ〜YMO・リスペクト、ガチガチにアメリカンなメロとリズムの基礎体力、の組み合わせの巧みさを堪能しました。

また今回の公演で理解したのは、“普遍性” (時間と地域に渡る) の価値が一般の実感に根付いた、個々人の “好き” がその普遍性と接続することによる “好き” の肯定、“普遍性” と “好き” を再構築するにあたり不可欠なリスペクトとスマートさとチャームの在りかた、あたりが時代の肝かということ。ここらへんもうすこし掘り下げたい。良いライヴでした。

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今週の「OTOTOY NEW RECOMMEND」への推薦曲は、〈空気が変わる、世界に引き込まれる、メレならではの圧巻〉、メレの “セピア”、柴田聡子の “Passing”、EG & his Drawersの “Rainbow” の3曲です。

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〈OTOTOY 2024 スタッフズ・チョイス〉から転載

(「OTOTOY各スタッフがそれぞれ選んだ2024年の10作品」からの転載です)

■2024年の10作品◾️

  1. sidenerds「潜水」
  2. sidenerds『toumei na sekitan』
  3. 柴田聡子『Your Favorite Things』
  4. ANORAK!『Self-actualization and the ignorance and hesitation towards it』
  5. 雪国『pothos』
  6. しろつめ備忘録『リマインダー』
  7. downt『Underlight & Aftertime』
  8. SACOYANS『SUN』
  9. FUJI『欠伸をした神様』
  10. The Cure『Songs Of A Lost World』

■チャートに関するコメント■

何度も同じことを言っていますが、2024年はsidenerdsの年でした。混沌とした多要素の淵から沸き立つ唯一無二さ。そしてライヴが輪をかけて素晴らしい。それらを讃える特別な気持ちと、2枚でアルバム級という想いを込めて、1stシングルと1st EPの2枚をチャートイン。続いて柴田聡子とAnorak!、昨年のスペシャルなアルバムといえばこの2枚でしょう。どちらも新境地×強度の絶対値が圧倒的でした。しろつめ備忘録と雪国はマイ・チャートのニューカマーです。洋楽も1枚。DIIV、Clairoと迷いましたが、The Cureの16年ぶりのアルバムを。このアルバムにあるのは終末ではなく時間の重みだと思います。ロック・ミュージックとともに長い時を過ごした自覚があるひとは一度聴くべし。今年もたくさんの素敵な音楽をありがとうございました。

■ベストライヴ(DJプレイ、その他、配信も含む)■

カネコアヤノ「Livehouse Tour 2024」6月4日 @Zepp DiverCity
すごかったやつ。圧巻、強すぎる、完敗。デカいライヴのラスト曲みたいなクライマックスが20分ごとに来ては抑えてを繰り返す波動。あんな構成のライヴは初めて観たかも。もうひとつ挙げるとしたら、Fairground Attraction「Beautiful Happening」6月27日 @SHIBUYA CLUB QUATTRO、を。ステージ上もフロアの老若たちもよくぞここに辿り着いたな、と。これまでに感謝し、これからも良い音楽とともに暮らしていこうと、あらためて思いました。

■音楽作品以外のベスト一作(書籍・映像作品など)■

〈LOTUS PALACE〉のベトナム料理
ベトナム料理は美味しい。口に合う。普段の〈PHO THIN TOKYO〉のフォー (限定の生麺がオススメです) も良いが、たまに食べる洗練系ベトナム料理はとても美味しい。……という安穏とした文から唐突に不穏当な発言をしますが…… 一般論として洗練された料理の成立は、現代の民間の研鑽もさることながら、かつての “政治権力” から切り離すことができません。ましてや、ベトナム料理において言われる “フランス文化の影響” とは植民地支配の結果以外のなにものでもない。旨い旨いと言っていていいのか、という気持ちが頭をよぎる。が、美味しいものは美味しい。人間は悲しいものです。きっと音楽でもなんでも「好きなものは好き」で済ませていることがたくさんあるんだろうな。

■2025年にむけて■

2025年ってヤバくないですか。25年ですよ。100年の四分の一。あのミレニアム騒ぎからクオーター経過っすよ。ヤバくないすか。

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2024年の10作品のSpotifyプレイリストも公開中。

かき揚げカレーそば

(OTOTOY編集後記からの転載です)

意外とありつくのに難儀する「カレー×そば×かき揚げ」の組み合わせ。「カレー」ができるのは「うどん」だけだったりする。「カレー」にトッピングできるのはほぼカツかコロッケ。かき揚げの単品提供があれば自分でセットにすればよいのだが無いことも多い。断然、カレーには (うどんじゃなくて) そば派であり、カレーには天ぷら派なのだが、どうやら私は少数派のようだ。おかしい、美味いのに。でもこの数年は「カレーそば」が某系チェーン店の冬の定番になり、その時期であれば容易に食べられる。嬉しさ余って先週2回。でもお願いだから通年メニューにしてほしい。くそ暑い最中に食べる、かき揚げカレーそば、憧れる。

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今週の「OTOTOY NEW RECOMMEND」への推薦曲は、〈((Gt.×Gt.)×(Vo.×Cho.)×(Dr.×Ba.)) の心地よさが尋常じゃない、ハク。の2ndデジタルEPから〉、ハク。の “奥二重で見る”、CLWの “9608” の2曲です。

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OTOTOYの公式プレイリストに自分が推薦した曲だけを載せた個人プレイリスト、「OTOTOY NEW RECOMMEND-ed by me」も公開中!

ロックだとかポップだとか

(OTOTOY EDITOR’S CHOICE Vol. 307「ロックだとかポップだとか」からの転載です)

年末年始から〈rockin’on sonic〉で浮かれたまま日々が過ぎ、今日が金曜日なのを忘れていて進行管理をミスりました。というわけで急遽更新、2週連続登場です。すみません(笑)。

先週のこのコーナーは「リリースもライヴも良かったアーティスト」で、そして恐らく来週公開される毎年恒例の『スタッフズ・チョイス』の10作品はアルバム/EPベースで選びましたので、今日はそこから漏れた、でも大好きな曲たちを。

ざっと並べて聴いてみたのですが、なんか歪んだギターばっかりですね。趣味丸出し(笑)。

結局のところ私が好きなのは、「良い歌メロをその人ならではの声で歌う」と「歪んだギターとキラキラしたギターからくる感傷でロックだとかポップだとかどうでもよくなる」なんですね。

今年もそんな曲たちにたくさん出会いたいです。

あらためまして、今年もよろしくお願いいたします。

(プレイリストのSpotify版はこちらです)

PULPを〈rockin’on sonic〉でみた

(OTOTOY編集後記からの転載です)

2025年のライヴ始め/フェス始めは〈rockin’on sonic〉、行ってきました2日間。PULPが観られるとあれば行くしかない。素晴らしかったです。2曲めに “Disco 2000”。“Common People” のあんな大合唱を日本で聴けるとは。PULPを観終えた後の「自分の中で抜けていた重要なピースが埋まった」感が凄いです。Primal ScreamはPULP前というのがあるのかないのか、気合が入った “Rock” ショーっぷりでした。ライヴ後にインスタに上がった写真のボビーの笑顔が印象的。時は移ろいゆきます。

2日め、日本で1万人の観客を前に演奏するManic Street Preachersを観られる幸せから、The Lemon Twigs〜Death Cab for Cutie〜CIGARETTES AFTER SEXという主催の良心と良心の客が互いの信頼を交わす時間を経て、大トリはWeezer。初日の序盤は大きいほうのステージの埋まりが半分くらいかという見た目でしたが、Weezerではまさに「快適な満員」に。会場の諸々の快適さはネットに書かれている、行った皆々の感想のとおりです。音が良かったのもポイント高い。「Coachella的」なものの対極ともいえる場がこんな風にできてしまったのが、とても面白かったです。良いイベントでした。ありがとうございました。

最後に一言。しいたけ、食べてない!

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今週の「OTOTOY NEW RECOMMEND」への推薦曲は、〈福岡県大野城市出身のSSW、小田奈都美の2nd EPからライヴで人気のポップなナンバーを〉、小田奈都美の “チョコミント”、岡林風穂 withサポートの “テレパシー”、エイプリルブルーの “夜だけが知っている” の3曲です。

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OTOTOYの公式プレイリストに自分が推薦した曲だけを載せた個人プレイリスト、「OTOTOY NEW RECOMMEND-ed by me」も公開中!

2024年リリースもライヴも良かったアーティスト

(OTOTOY EDITOR’S CHOICE Vol. 306「2024年リリースもライヴも良かったアーティスト」からの転載です)

あけましておめでとうございます。
昨年は大変お世話になりました。ありがとうございました。

年明け担当となりました。2024年、音源も良かったけどライヴに行ったらそれ以上に良かったアーティストたち、でいきましょう。

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2024年はsidenerdsに尽きます。本当は1st シングルの3曲・1st EPの5曲すべてをプレイリストに入れたいくらいですが、そういうわけにもいかず。でも敬意を評して特別に2曲を。もう、音源もライヴもあんなにカッコいいとはなにごとかっていう。例えばプレイリスト1曲目の “入水”、音源を先に聴いたひとは、ライヴでは、あのボーカルは、あのサビのVo.とバッキングのグルーヴは、あのサビ後のツイン・リードギターは、あのアウトロの轟爆音は、どうなるんだろう? って思うじゃないですか。ライブでは…… そのままどころじゃない、マシマシです。気持ち良さに直結する4つの楽器と2つの声のアンサンブル、素晴らしいが過ぎます。“入水” は文句なく今年のマイ・ベスト。

2024年といえばHammer Head Sharkも欠かせません。ライヴが良いのは以前からですが、今年はさらに一段高みに。ながいひゆの切迫感と血の通う温かさが綯い交ぜとなった心を鷲掴みにされるヴォーカル、ときに歌い・ときに叫び・ときに囁く藤本栄太のリードギター、メロディアスで (ながいが評するように) 筆で描いたような心地よい足跡をかたちづくる後藤旭のベース、バンドのダイナミズムとグルーヴを体現する福間晴彦のドラム、すべてが格別です。そしてもうひとつ心に残るのが、2024年は明確にそこに、優しさや温かさや愛が表現されるようになったことです。昨年はインタヴューとライヴ・レポートをやりました。今年も活動が楽しみです。

2024年、待望の1stアルバムをリリースした、しろつめ備忘録。彼女たちのライヴも観るたびどんどん良くなりました。Gt./Vo.のおはらはなの歌とギターの際立ちたるや。おはらはなは以前のソロ活動のときから観ていたのですが、こんな格好良いバンド活動をしてくれるとは嬉しい驚きでした。okgのギターが抜群に良い、ていうか個人的に好き過ぎる。スネアの音が気持ち良いドラムも、歌とギターが沸騰する時は安心をもたらし歌とギターが平穏な時は内なる沸々たる熱を表現するベースも素晴らしい。今年はもっと良いライヴを観せてくれることでしょう。

11月に3rdアルバムをリリースしたSACOYANS。東京でのライヴは貴重なのですが、それでも段々と変化していくのが感じとれました。これはどういうことなのかと思っていたら、3rdアルバムが、まるで答え合わせのように。めちゃくちゃうるさくて、ぜんぜんうるさくない。すごく歪んでいるのに、すごくクリア。キラキラの絶妙な半歩手前に留まりながら重層的な綺羅びやさが際立つギター・ワーク。そして圧巻のコーラス・ワーク。2月の東京でのリリパが楽しみです。その前に、ちょうどこの記事公開の翌週の金曜日、Zepp FukuokaでGinger RootのO.A.です。やっちまってください!

ponderosa may bloom、とにかく曲が良い、歌唱パフォーマンスも良い、そしてライヴが良いです。大仰な言いかたをすると、ロック/ポップ/アイドル歌謡、三者の対立と闘争を調和と神性へと導く新たな提案。一見アイドルの体をしていて、もちろんちゃんとアイドルなんですけど、同時に正体不明のナニモノかが生まれつつあります。ライヴでの “遊色効果” 大サビ・落ちサビの御妃桜夕→桜庭莉々華のリレーは2024年の東京で聴くべきもの十指に入るのでは、とさえ思います。昨年はデビュー・ライヴのレポートを書きました。

11月のワンマン・ライヴのフル動画が公式で上がっていますので、興味があればぜひ。

Beachside talks、昨年リリースされたシングル4曲、どれもがクオリティが高く、それぞれに異なる色合いを持ち、とても印象的でした。そしてライヴも音源以上の良さがありました。ライヴでの引き算(?)の音作りが巧みで、とても心地よい。今年はたくさんライヴがみたいです。

Hoach5000はそもそも2月リリースの2nd EPが最高。どの曲も頭数秒、音が出た瞬間に胸がキュッとする。そのうえで前を見て力強く歩いている感が沁みます。ライヴもまさにその通りなのですが、どうやら私が観ていない9月のライヴがとても良かったらしい。うう…… 今年は欠かさず観たいです。

HOMEも音源以上にライヴが魅力的なグループ。広い音楽地図の上に適当な◯を書いて「ここら辺」とか言うのは、ありがちで陳腐な行為ですが、HOMEは3人がてんでバラバラの3点に杭を打ち、そこから脚を長く伸ばした3脚の上に彼らの音楽があります。「4隅を抑える」とかではないので、不安定で歪で総花ではなく選択的で、でも断然と意志がある。カッコいいライヴを観せてくれました。

そして最後に、2024年といえば欠かせないのがAnorak!のアルバムでした。チャレンジの志とその到達点の高さ。7月のワンマン・ライヴでは二部構成形式で1stと2ndの曲を分けてやっていましたが、アジア・ツアー、北米ツアーを経た後の12月のライヴでは、旧新の曲を混ぜた流れの組み立てが相当こなれていて、未知の領域を成立させつつありました。あれはすごい。昨年はインタヴューを行いました。

REIMEI SESSIONのライヴ動画がありますので、ぜひご覧ください。

昨年一年間、もちろんここに載っていない方々も含めて、たくさんの素敵なライヴを観せていただいて、本当にありがとうございました。

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今年もOTOTOYをよろしくお願いいたします。

(プレイリストのSpotify版はこちらです)

OTOTOY Weekly 新譜紹介、2024年10・11・12月分

(OTOTOY Weeklyの新譜紹介から2024年10・11・12月分を順次転載)

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10月第1週

Murmur Mirror『Smash the Mirror』

「宅録系インディ音楽ユニット」を名乗るMurmur Mirrorの1st EP。ヴォーカルのchisakiとコンポーザーのumz (sugardropのベースでもある) の二人組。ドリーミー、歪み、キラキラ、ローファイ、シューゲイズ…… 過去をフラットに消化し自ら歩む様はとても今風。T.4はかつてスウェディッシュポップと渋谷系が共鳴していた頃を思い出させる。T.1のベース/ギター/ドラムの音色とヴォーカルの声質の組合せは最適解では。ライヴもやるのであれば絶対に観たいユニットだ。

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10月第2週

Meg Bonus『18PERSONAL』

2005年生まれの現在19歳、野本慶 (vo,g,key,etc) と工藤八雲 (drs) からなる2人組ユニット、Meg BonusのデビューEP。すべての楽曲の作詞・作曲・編曲および主な演奏を野本慶が行い、工藤八雲はドラムを担当。2024年5月1日にデモ音源が完成。そのデモ音源の完成と共にユニットを結成。完成したデモをSoundCloudに公開したことをきっかけに、レーベル担当者が「一聴惚れ」し、まったくの無名ながらリリースが決定したとのこと。一聴してのユニークさ、やりたいことに満ちた煌めきは確実に心に引っ掛ける。ぜひ聴いてみてください。

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10月第3週

HOME『HOME EP2』

その名の通り、沖縄在住HOMEの2nd EP。メンバー3人がいい感じでばらばらの違うベクトルを持っているのがHOMEの魅力だが、それが時に束になりまた拡散しを繰り返すなかで魅せる移ろいが、とても心地よい。11月には大阪と東京でリリパあります。ぜひ体験を。

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10月第4週

ラブリーサマーちゃん「「Garden of Remembrance」劇中曲」

ラブサマちゃん久しぶりのリリースは、山田尚子監督オリジナルアニメの劇中歌。“Garden of Remembrance” は展開の豊かさ、スケールの大きさ、なによりその優しさに心打たれる。

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11月第1週

The Cure『Songs Of A Lost World』

良いアルバム。アルバムタイトルにせよ曲タイトルにせよ、名が体を表している。いわゆる「重たく終わる」アルバムのラスト曲だけが詰まっているかのよう。このアルバムとちゃんと向き合わないといけないんだろうなと思いながら何度か聴いたが、まだ結論は見いだせず。おそらくそこにあるのは終末ではなく時間の重みなのではないか。私見だがロック・ミュージックとともに長い時間人生を歩んだ自覚があるひとは一度は聴いたほうがいい。

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11月第2週

SACOYANS『SUN』

先行の「サモトラケのニケ」配信のときにここに書いたことに満ちている。つまり、めちゃくちゃうるさくて、ぜんぜんうるさくない。すごく歪んでいるのに、すごくクリア。キラキラの絶妙な半歩手前に留まり、ギターの綺羅びやかなストロークやアルペジオが際立つ、全9曲。1st・2ndから引き継がれるSACOYANの歌詞と歌メロの卓抜さ、唯一無二のSACOYANのヴォーカルの魅力、ギターの喧しさと綺羅びやかさ、メロディアスでパワフルなベースとドラムはそのままに、もともとのSACOYANの魅力だったザラつきや不安定さが、だからこそ軽やかで清々しい。リード曲が「サモトラケのニケ」であるように、理想としての美、勝利の誇り、不完全の肯定、SACOYANSの3rdはそんなアルバムになったと思う。

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11月第3週

しろつめ備忘録『リマインダー』

待望の1stアルバム。T1〜T3まではこれまでのリリースやライヴで「知ってる」しろつめ備忘録だが、T4あたりから知らないしろつめが見え隠れしはじめる。アンニュイと称されるだろう顔はそのままに、心の奥にある赤さや黒さが垣間見え、惹きつけられる。ひとひら、その感激と記録、hardnutsと素晴らしいリリースを重ねる〈Oaiko〉レーベルからの新たな会心作。来週金曜日は下北沢・近道でリリパです。T7 “幸せの意味なんて” の終盤でぶん殴られたい。

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11月第4週

Homecomings『see you, frail angel. sea adore you.』

心の凹凸を均してくれる音楽たち。押さえつけてではなく、内側から繕うような。そういったものがふと必要なときそこにいてくれるアーティストに、どうしたら感謝を伝えられるのだろう。

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12月第1週

明智マヤ『demo』

Maya and the Elephant in the Room『council』

THEティバのGt/Vo明智マヤがソロ名義とソロ・プロジェクトのアルバムを2枚同日リリース。ソロ名義の『demo』はギター弾き語りの曲を集めたもの。ソロ・プロジェクであるMaya and the Elephant in the Room『council』はカセットテープ等のフォーマットで今年リリースされたアルバムの配信版で、さまざまな楽器を使って奏でられるサーカス/メリーゴーラウンド感あふれるベッドルーム・ミュージック。どちらもTHEティバとは異なるテイストをみせ、三者三様でありながら、通底する陰とそこに灯る光により明智マヤらしさが貫かれている。

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12月第2週

Hamabe『シーサイド』

日常に寄り添う、というとありふれた表現になってしまうが、暖かな日差しあふれる冬の午後、しんとした深夜、絶望と希望がないまぜとなる空が明け白むその1時間前、きっといつ聴いても心を揺らし、すこしばかり温めてくれるだろう。いまの暮らしの大切さも何かしらの懐かしさも感じさせてくれる全10曲入り、彼らのファースト・フル・アルバム。

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12月第3週

ponderosa may bloom『color』

エイプリルブルーの船底春希がプロデューサーを、エイプリルブルー/ex-For Tracy Hydeの管梓が音楽ディレクターを務めるアイドル・グループ、ponderosa may bloomの1st EP。とにかく曲が良い。歌唱パフォーマンスも良い。ロック/ポップ/アイドル歌謡、三者の対立と闘争を調和と神性へと導く新たな提案。ぜひ一聴を。

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12月第4週

elephant「GRIEF FILMS」

山口産オルタナバンド、elephantが約5年ぶりとなる作品をリリース。最近のライヴで演奏されている新曲たちがついに音源化。オルタナティヴ・ロックというものにあらためて向き合い、よりソリッドで、だが汗や熱のウェットさもより大切なものとなった楽曲たち。圧倒的に生々しい音像。聴くものの通常よりもより一段深いところにある、感情とも言えない曖昧な塊に命を吹き込むような一作。

ponderosa may bloomの1st EPリリパをみた

(OTOTOY編集後記からの転載です)

ponderosa may bloomのライヴを観るたびにこれは一体なんなんだ? と思う。単純に言えば、とても良い曲をプロフェッショナルなクオリティで歌い・魅せている“だけ”であり、それはアーティストとしては当たり前のことだ。当たり前を当たり前にやるのが稀なのもまた事実だが、やはりこのグループにはそれ以上の何かがある。ライヴでの “遊色効果” 大サビ・落ちサビの御妃桜夕→桜庭莉々華のリレーは2024年の東京で聴くべきもの十指に入るのでは、とさえ思う。もちろんそこ以外にも聴きどころがたくさん、ちょっと痺れるくらいに。当たり前以上の「何か」がなんなのか、わかってしまったら演るほうも観るほうも夢がなくなるのだろうな、と思いながら、自分は今年もいろんなライヴに行ったのだろう。2024年のライヴが納まったのか自分でもまだよく分かりません。この後記が今年最後なのかもわからずにこれを書いているのでとりあえず…… 今年もお世話になりました。よいお年を!

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今週の「OTOTOY NEW RECOMMEND」への推薦曲は、〈ほんとに曲がいい、歌がいい、ハイ・クオリティの新しい調和がありそうでなかったものを生む好例〉、ponderosa may bloomの “晴天シグナル”、Meg Bonusの “jet”、天童児 直の “Don’t look back Today” の3曲です。

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〈evala 現われる場 消滅する像〉にいった

(OTOTOY編集後記からの転載です)

14日からICCで始まったevala初の個展〈evala 現われる場 消滅する像〉へ。“visual arts” に対しての “sound arts”。であるが、空間的な表現であるが故だろうか、「耳で視ること」がひとつのテーマとなっている。だが、体験していてなにより感じさせられるのは「時間」でした。聴くことと時間との不可分さ。ヴィジュアル・アートには静も動もあるが、サウンド・アートに「静止音」というのはあるのだろうか? きっとあるにはあるのだろう (興味深い)。それにしても「音」というのは「画」よりも遥かに強く、聴く (視る) 側自身を問うてくる。何を感じる感じないはお前の中に何があるかないかだ、みたいな。こわい。少なからぬ人が感想として言っているが、体験の「喩え」でいうのであれば、温泉 (それがいろいろあるという意味ではスーパー銭湯か) が割と近いです。つまり「ヴィジュアル」のように、さっと観て帰る、というのができない。行かれるときは時間に余裕を。ぜひ。

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今週の「OTOTOY NEW RECOMMEND」への推薦曲は、〈口惜しいかな (いや別に他意があるわけではないです) 絶対的に良い歌メロというのはあるわけで。曲をモチーフにした映画が来年公開だそうです。これはその主題歌〉、asmiの “大きな玉ねぎの下で”、Trooper Saluteの “幽体離脱”、リーガルリリー, ミト (from クラムボン) の “キラキラの灰 (Twinkling Remix)” の3曲です。

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OTOTOYの公式プレイリストに自分が推薦した曲だけを載せた個人プレイリスト、「OTOTOY NEW RECOMMEND-ed by me」も公開中!