Albums still matter

(OTOTOY編集後記からの転載です)

プリンスが第57回グラミー賞の「最優秀アルバム賞」のプレゼンターとして登壇し、そのスピーチで「Albums still matter. (アルバムはいまでも大切なものだ)」と語ったのが、2015年でした。それから9年が経ち、日本でもついにサブスクリプション・サービスで音楽を聴くことが主流となり、アーティストのプロモーションも単曲のリリースが中心となっています。そんな音楽をとりまく環境においても、昨年のひとひらの『つくる』、今年に入ってからは雪国の『pothos』、そして先週末のANORAK!の『Self-actualization and the ignorance and hesitation towards it』と、若いバンド/アーティストたちが素晴らしいアルバムをリリースしています。アルバムを大事に思うひとはまだいるよ、それもとても若いひとたちに、とプリンスに伝えたい。

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今週の「OTOTOY NEW RECOMMEND」への推薦曲は、〈5月から毎月1曲ずつ配信中のライヴ音源、第4段! 最高以外のなにものでもない〉、超右腕の “インユーテロ (Live at 渋谷Spotify O-nest 2024.2.11)”、Lady Gaga, Bruno Marsの “Die With A Smile”、Paul Russellの “Homecoming” の3曲です。

そして他の編集部員に先に挙げられてしまったのですが、もちろん、ANORAK!のアルバム『Self-actualization and the ignorance and hesitation towards it』も。

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乙女絵画をクアトロでみた

(OTOTOY編集後記からの転載です)

最近企画の切れ味が良すぎる渋谷クアトロ、この日はiVy/downt/乙女絵画/khaki。ようやく見れたiVy、良き。downtは噂の “13月” なしセトリ (個人的にリリース以降初かも) でした。新曲からの攻め攻め “underdrive” が印象的。そしてこの日は乙女絵画に尽きます。札幌在住、初東京ライヴとのこと。かっこいい。誤解を恐れずに言うと「もの凄く良い意味で “何をしたいか分からない”」と感じました。もちろん良い意味で。彼らのなかに確固としてあるいは茫洋としてはあるものをにわかには把握はできない、が、出音の良さと強さは強烈に伝わってくる、そんな時間でした。また観られる日を心から楽しみに。

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今週の「OTOTOY NEW RECOMMEND」への推薦曲は、〈幅広い楽曲を集めた約2年ぶりのアルバム『わかりあえないことから』から〉、路地の “プレミアム”、HOMEの “Tell Me”、松木美定の “牙の輝き”、the slow filmsの “夢の中で” の4曲です。

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NaNoMoRaLバンドセットを下北沢シャングリラでみた

(OTOTOY編集後記からの転載です)

先々週ですが、NaNoMoRaLのメンバー、雨宮未來の生誕イベ関東編、モーモールルギャバンとのツーマンがありました。NaNoMoRaLの初バンドセット・ライヴから2年、ついにバンドセットが完全に化けました! 雨宮未來、梶原パセリちゃんの2人を含めたいつものメンバー (Ba. 春尾ヨシダ、Gt. ヒダカトオル) が充分こなれたであろうことに加えて、この日、初の組み合わせとなったドラムのタイチサンダー (ex. 爆弾ジョニー) がドハマリで無茶苦茶良かったです。実はこれまでクオリティ面ではバンドセットより2人セットのほうが高いと個人的に思っていて、それは単純に年に数回しかやらないことと年に数十回以上やっていることの差だという理解だったのですが (もちろんエモ度とかは別パラメータ)、ついにこれは逆転したか! という衝撃の夜でした。ヴォーカルの強度も2人ともますます上がっているし、あれはどこに行っても存分に戦えるやつ。今後ますます期待大、そしていろんなみなさん、ぜひ呼んでみてください、間違いないです。

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今週の「OTOTOY NEW RECOMMEND」への推薦曲は、〈EPはいつ出るんだろう、待ち遠しい。今年はsidenerdsの年です〉、sidenerdsの “☆。.:*・゜”、TOSHの “LET IT GO”、Bearwear, 長瀬有花の “Find Out”、高井息吹の “プラタナス” の4曲です。

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再発・再配信とマスタリング

(OTOTOY編集後記からの転載です)

小沢健二本人の『LIFE』に関するこのポストが興味深いです。


このポストと推測による補足も加えて考えると、『LIFE』には以下7つくらいのマスタリング・バージョンがありそうです。
① オリジナルのアナログ・マスターテープ (アナログマスターだったのか)
② 30年前のCD用マスタリング、DDP (Disc Description Protocol) で書き出したもの (小沢本人が当時、「涙を飲んで承諾しつつ、納得したもの」)
③ 30年前のアナログ盤用マスタリング (ここには記述がないが存在したはず)
④ これまでの配信・ストリーミング用データ、上の②のCD用マスターのデータから変換・書き出されたもの
⑤ 今回の配信・ストリーミング用データ、オリジナルのアナログ・マスターテープからダイレクトにマスタリング (配信とストリーミングが同じものなのか別ものなのかは不明)
⑥ 今回のハイレゾ配信用データ (詳細記述なし)
⑦ 今回の再発アナログ盤用データ、オリジナルのアナログ・マスターテープからマスタリングしたという記述が、別途、ユニバーサルミュージックから出ている
はたして⑤・⑥・⑦の違いはどれくらいのものなのでしょうか。

別件になりますが、昨年夏からRITTOR BASE主催・会場として行われているP-MODELのアルバム聴き比べイベントは、オリジナルのアナログ盤からCD、ハイレゾ配信音源等々を良い音響環境で実際に聴き比べるという、とても貴重な機会になっています (OTOTOYも協賛させていただいております)。このイベントでの聴き比べは、知識として知っていることを大いに上回る実感が得られる、すこぶる面白い体験でした。こういったマスタリングの違いなどを仕組みの解説と実際の音のペアで経験する機会がもっとあってもよいのではないかと、今回の『LIFE』再配信を機会にあらためて思いました。

というわけで、ハイレゾ『LIFE』、「買いたい方は今のうちに」だそうです(笑)。

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今週の「OTOTOY NEW RECOMMEND」への推薦曲は、〈1stから大きく進化した2ndアルバム、いよいよ来月リリース!〉、ANORAK!の “Summertime”、藤本ひかりの “スローモーションブルー” の2曲です。

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新宿LIQUIDROOMのアーカイヴ展〈LIQUID START〉に行った

(OTOTOY編集後記からの転載です)

恵比寿リキッドルームの2F、ギャラリーKATAで開催されていた〈LIQUID START—新宿LIQUIDROOM SINCE 1994—〉に行きました。せっかくなので行った感想も交えつつニュース記事にしたりも。そこに書いた通り、新宿リキッドといえば「あの階段」と「あの床」です。「階段」は会場内で上映されていた映像に記録されていましたが、個人的には「あんなに狭かったけ?」という印象。記憶はあてにならないですね。一方の「床」は記録も展示もしようがないのですが、リキッドの跡地は新宿FACEとして今も営業中です。あの床、補強工事をしたという噂は当時からあったのだけど、実際いまはどうなっているのか。FACEに何百人か集まって皆で跳ねてみると分かるのでしょうか……

この日記のみでのpostscript
この日記に残ってるやつだと、ZWANのフライヤーはありました。J. MASCIS + THE FOGのは見当たりませんでした。どちらも2003年なので新宿リキッドの最終年ですね。それより前はライブ行ったことはこの日記には書いてないからなあ。ざんねん。

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今週の「OTOTOY NEW RECOMMEND」への推薦曲は、〈フィリピン出身、現在LAベース、フジロック2日目にRED MARQUEEで〉、Eyedressの “Drivin’”、ニャンちゅうオールスターズの “ココロウチュウ feat. imase,『ユイカ』”、路地の “湿度”、Ålborgの “Same Page!” の4曲です。

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ANORAK!のワンマンを​WWWでみた

(OTOTOY編集後記からの転載です)

月曜日なので正確には今週ですが記憶に新しいやつを。ANORAK!のワンマンです。ライヴ前半はファースト・アルバムをほぼ収録曲順に、そして後半は一転、8月にセカンド・フルアルバムをリリースするとMCで発表した後にその収録曲全曲をプレイ。昨年リリースされた「Pure Magic pt.2」にその萌芽がみられたように、2ndは打ち込みやオートチューンが多用されるなど1stとはモードが異なる模様。そこからのライヴの変態 (metamorphosisのほう) っぷりは驚きであり、魅力満点でした。ファンが音源を聴く前にワンマン・ライヴであれをやるのはとても勇気があるし、それがちゃんとカッコいいのが最高。いいライヴでした。セカンド・アルバムのリリース、楽しみです。そしてアジア・USツアーの成功を祈って!

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今週の「OTOTOY NEW RECOMMEND」への推薦曲は、〈イナイチ、3年ぶりのリリースとなる3曲入りEPから〉、171の “”、お風呂と街灯の “コレについて”、ルルルルズの “dpi” の3曲です。

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先週を振り返れと言われたら

(OTOTOY編集後記からの転載です)

先週を振り返れと言われたら、暑い! 湿度が高い! しかないわけで(笑)。いったいどうなっているのか。「水の中にいるようだ」って言葉としては前からありますが、あそこまで実感と一致したのは初めての経験のような気がします。

そして日曜日、この日は大阪でつきみとdowntの対バンとかHammer Head Sharkとcolormalの対バンとかがあって、なぜ私は東京に……という気分だったのですが、この夜の東京にはベランダがいました。pavilionとのツーマンでのアルバム・リリパ。かっこ良くて気持ちいい音楽。後ろから見たフロアの身体の揺れかたが最高の景色でした。唯一の問題が駅からTHREEまで歩くときの暑さ。暑っつ!

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今週の「OTOTOY NEW RECOMMEND」への推薦曲は、〈後半がカッコ良すぎる。アルバムは来週リリース、楽しみ!〉、Ålborgの “The Way I See You”、Hazeの “終末少女”、SleepInsideの “Internet Smells 病気”、羊文学の “Burning” の4曲です。

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Fairground AttractionをQUATTROでみた

(OTOTOY編集後記からの転載です)

なにせ35年ぶりのライヴ、ネガティブな感想になったらどうしようという不安もあったのですが、まったくそんなことなかったです。素晴らしいライヴでした。もらい泣きだよ。旧曲と新曲のバランスも絶妙。たとえて言えばFUJI ROCKで存分に戦えるやつ。条件の良い星空の下で聴きたいです。ライヴ後にX (Twitter) を見ると「後追い」勢も結構いたのが意外でした。リアルタイムのひと、後追いのひと、いずれにせよこの日QUATTROに辿り着いたひとたちは皆、サバイバーみたいなものでしょう。これまでもこれからも良い音楽とともに暮らしていこう。

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今週の「OTOTOY NEW RECOMMEND」への推薦曲は、〈ひとは皆それぞれの夏を経験し、そしてそれぞれの夏がこれからやってくる〉、Beachside talksの “Big Sky”、futures, SPENSRの “Summer Trip”、Simmer Pineの “ON MY MIND”、東京センチメンタル馬鹿野郎の “温泉慕情” の4曲です。

そして先週の推薦曲は、〈ポップで不穏の詰め合わせ、2nd EPからタイトル曲を〉、SOM4LIの “chachacha”、他、Conton Candyの “花びらと生活音”、peanut buttersの “ヴヴヴ” の3曲でした。

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colormalを近道で、Sisters In The VelvetをBASEMENTBARでみた

(OTOTOY編集後記からの転載です)

colormal、ワンマン@下北沢・近道。いいバンド、いいお客さんたち。2時間・19曲のロングセット (バンド史上最長とのこと) はワンマンならではのやりたい放題で最高でした。普通なら大丈夫? って思うマニアックな曲を並べた中盤でもしっかり盛り上がるファンたち。いいなあ。1時間半を超えてさすがにフロアに体力的なダメージも見えてはじめてきたところで放たれる、“優しい幽霊”〜“天国”〜“東京” の3連発。そこからの本編ラストの“塔”。無敵です。次のワンマンも楽しみにしています、みんなとの約束ですからね。そして年内にはリリースもあり! とのこと。情報が入ったらお伝えします。

翌日はSisters In The Velvet、レコ発ワンマン@下北沢BASEMENTBAR。格好良いが過ぎました。先月リリースされた1stアルバム『Leaves』は淡々としていながら凄みがある集大成感にあふれたアルバムで、そのレコ発がどうなるのかと思ったら、良い意味での大物感がありました。リキッドやZeppで一言も話さずに演奏して帰っていくような。そしてアルバムの “凄み” はライヴならではのダイナミズムとゾクゾクさせる格好良さに昇華され…… 参りました。

それにしても15日・16日は他にも行きたかったライヴが2つも3つも重なっていた日で、無念な日でもありました。これはしかたない。

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今週の「OTOTOY NEW RECOMMEND」への推薦曲は、〈2023年4月結成、福岡の若手プロデューサー、スタジオ・ミュージシャンらが集まった4人組バンド。懐かしくて新しい〉、じぐざぐづの “さよならエリカ”、xiexieの “UMA”、Dead By Inchesの “Florida”、SPOOLの “Heavenor” の4曲です。

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カネコアヤノ (バンドセット) をZepp DiverCityでみた

(OTOTOY編集後記からの転載です)

新しいサポート体制で臨むバンドツアー。すごかったです。圧巻、強すぎる、完敗。デカいライヴのラスト曲みたいなクライマックスが20分ごとに来ては抑えてを繰り返す、みたいな。波動。あんな構成のライブはじめてみたかもしれません。去年前半のホールツアーとはまったく別物でした。オープンで、陽性で、力強い。いろいろなことが変化しているのでしょうけど、ひとつ。昨年は (語弊を恐れずに言えば) 良いは良いんだけどバンドが内を向いているように見える ≒ このひとたち客が居なくても同じように良い演奏するんだろうな、みたいに思えて仕方なかったのですが、この日はちゃんと前を向いていると感じられました。ていうか、すごすぎた。8月に野音とのこと。楽しみです。

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今週の「OTOTOY NEW RECOMMEND」への推薦曲は、〈2003年生まれの3人組、雪国。結成1年で完成させた15曲入り1stフルアルバムから〉、雪国の “東京”、saidの “walk”、daisanseiの “ブーケトス(ウェディング・ソング)”、クレナズム, I Mean Usの “木村 楓” の4曲です。

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