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脱、消費者根性

(OTOTOY編集後記からの転載です)

すこしお手伝いをしたステレオガールのインタヴューが先週公開されました。セカンド・アルバム『Spirit & Opportunity』のリリースと同日公開です。アルバム、抜群に良いですね。ギターの鳴りもボーカルもですが、なによりリズム隊が素晴らしい。この “ダンサブル” さ。そしてサウンドの時代感も実は今にぴたりと的中しているのではと。インタヴュー後半で語られる、「めっちゃ大変だよ、余裕なんてないんだから」という今の環境下で聴いてほしい、そして、「聴いて『よくない』と思ったら『自分の方がいい曲作れるぞ』って、ギター買ってくればいいからね」というのは、まさにそのとおりだと思います。より正確にはギターじゃなくても曲じゃなくてもよい。何か別のものでもよい。いろいろな方がすこしずつ違う言い方をしていますが、「当事者意識」とか「脱『消費者根性』」と言われるものこそが鍵だと、この5年くらい思うことが多いです。ただ、そうしたときのアウトプットが欲望プラットフォームの搾取対象にされる状況はとてもよくない。よい解はないものだろうか。

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今週のOTOTOY NEW RECOMMENDへの推薦曲は、〈3年ぶりのリリース。4月のアルバム・リリースに期待が高まる!〉、Predawnの “New Life”、他、COINの “I Think I Met You In A Dream”、Yumi Zoumaの “Where The Light Used To Lay” の3曲です。

3回め

(OTOTOY編集後記からの転載です)

先週、3回めのアレを受けてきました。P→P→Mです。いわゆる “体調悪い(これは風邪ひいたな)” の感覚が超満載。気持ち悪い。悪寒する。服が皮膚に触れる感覚が超不快。上腕痛い。当日はまったく熱が出なかったのだけど、翌日に計測最大38℃。最強に調子悪いときは体温計を手にする力もなかったので、確実にもっと出てます。3日めにして体調復帰。残るは接種部位の痛み(これは前回も1週間以上残ったので通常運用か?)と、関節の痛み的なやつが若干。1回めと2回めはちょっとぼーっとするくらいだったのに、すごい違い。でも、免疫の仕組みが戦闘態勢に入ると身体の感じかたはこうなるんだな、というのが再確認できて、かなり面白かったです。今後はこの感覚がきたら戦ってる証拠なので、身体を応援してあげればよいわけですね。

ということで、つらい日もあった先週ですが、実は先週は、とても嬉しいこともありました。それがなにかは来月のお楽しみ。乞うご期待!

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今週のOTOTOY NEW RECOMMENDへの推薦曲は、〈ベッドルームの豊かさと広大さを体現する楽曲がまたひとつ!〉、mxmtoonの “mona lisa”、他、adieuの “旅立ち”、4s4ki, gu^2の “Punish” の3曲です。

本物の「氷山の一角」は全体の11%くらいだそうです

(OTOTOY編集後記からの転載です)

先週すこし話題になっていたのが、アメリカの掲示板であるredditの “My attempt at a much deeper Japanese music iceberg” というスレッドでした。これ自体は半年前の投稿なのですが、日本のYouTuberが取り上げるかなにかしたのでしょうか。内容は日本のアーティストを、いわゆる「有名」から「マニアック」まで、7段階に分けて紹介していくというもの。最初のひとがLevel 1〜Level 7まで投稿していて、その後にこれはここに入るだろというコメントも続きます。選択がすごく真っ当だし、「海外でのみ大きく評価される」みたいなのも特にない。Level 6の名前が “The underground, the foundation of the scene” というのも良いですね。ていうか、Level 6の選び方があまりにも私の嗜好と一致していて笑えます。距離感がとてもフラットで素敵なリストですね。

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今週のOTOTOY NEW RECOMMENDへの推薦曲は、〈デイヴ・グロールとの共作! ドラムもデイヴ!!〉、Liam Gallagherの “Everything’s Electric”、他、Machine Gun Kelly, WILLOWの “emo girl”、シバノソウの “愛を祈らないで” の3曲です。

新生afloat storageのライヴをみた

(OTOTOY編集後記からの転載です)

一昨年、ねむりについた、afloat storage。その活動再開ライヴをFEVERで。メンバー/サポートの3人が変わり、以前より格段に明るく疾走感がある音に驚きました。かつての演奏で浮かぶ心象風景が傾きはじめた淡い日差しなら、今回は朝の日差しに。命の儚さを感じさせる昆虫(という曲があるのです)から、生命の羽ばたきに満ちた昆虫に。ベース・サポートの白石はるか(メレ、ex-リーガルリリー)のコーラスが抜群に良い。はじめて聴く女性コーラス入りのafloat storage。以前を知るファンたちには嬉しい発見だったでしょう。適度なペースでいいので、ぜひこれからもライヴを見せてほしいです。対バンはWALTZMOREと黒子首でした。どちらも期待に違いようがない。なぜか会場で意外な人に出会ったりした〈ゴガツハズカム0128〉。そういうのは良いイベントの証しですね。

そして先週はもうひとつ、去年の第1部につづいて、松濤美術館の「白井晟一 入門 第2部」に行ってきました。印象を一言で表すならば、そこらじゅう「やたらと心がときめく曲線だな」と。ときめくことは良いことだ。

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今週のOTOTOY NEW RECOMMENDへの推薦曲は、〈いまへの認識、これからへの歩みに満ちた、1stアルバムのタイトル曲を〉、okkaaaの “Voyage” と、renforshortの “moshpit” の2曲です。

RPA

(OTOTOY編集後記からの転載です)

なんの因果か、とあるシステム(Windows! IE!!)の自動化をしていました。だいたいできました。RPA、Robotic Process Automationですよ。ロボットですよ🤖🤖🤖。私も立派なPower Automate使いです。RPAなら任せてください(嘘です)。むかし、RPAを揶揄して「RPAは駄目なビジネスプロセスを駄目なまま残すだけ」とか言ったことがありますが(すみません)、……まったくそのとおりですね。救いは、駄目が残る理由が外部要因だということくらいか。「I automated my job over a year ago and haven’t told anyone.」というredditの投稿が先週あたり話題になっていましたが、今回やったのは私の仕事でもないので、公言してみました。私の仕事については、秘密です。

P.S.
🤖はどこの環境でも出るけど、🦾や🦿はまだ出ない環境もある。Unicode Emoji 12.0で導入。2019年。

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今週のOTOTOY NEW RECOMMENDへの推薦曲は、〈本リリースをもって解散とのこと。音楽好きたちへの最後の手紙をありがとう。〉、overusedの “手紙”、他、adieuの “灯台より”、Joy Oladokunの “Keeping The Light On”、Mark Diamondの “Cry On My Birthday” の4曲です。

〈OTOTOY 2021 スタッフズ・チョイス〉から転載

(「OTOTOY各スタッフがそれぞれ選んだ2021年の10作品」からの転載です)

■2021年の10作品◾️

■️チャートに関するコメント■

今年はアルバムを邦楽・洋楽5作品ずつ選びました (曲・アーティストについては大晦日に書いた別の記事があるので、よろしければそちらも)。「ニューノーマル」なんて言いますが、「新しい働きかた」を皆がすぐにできるようになったのは、突然それが生まれたのではなく、そうした働きかたを以前からしていた人たちが知識と経験を積み上げていたからです。たとえば在宅勤務、ネットワーク・ベースのコミュニケーション、リモート・ミーティングなど。そういう人たちが今回は “先駆的な存在” になりました。音楽の制作も同じです。宅録、ベッドルーム志向、内向的な表現…… 2020年より前から、ずっとそうして音楽を作ってきたアーティストたちがいます。2021年は、そんな彼・彼女らが示してくれた、“そうしてきた強さ” に敬意を表す年でした。

■ベストライヴ(配信含む)■

〈SACOYANS 2nd Album “Gasoline Rainbow” Release Tour〉@秋葉原CLUB GOODMAN
SACOYANSのワンマン。1stと2ndの収録曲すべてと新曲とスマパンのカバーを演った濃密で美しいライヴ。SACOYANSへの想いはこちらのインタヴューに込めました。

■音楽作品以外のベスト一作(書籍・映像作品など)■

「mRNAワクチン」
前回は「私はソフトウェア・エンジニアでもあるので」ということでソフトウェア・プロダクト/サービスとして「Zoom」を選びました。そしてプロダクト/サービスの意味をより広げて昨年を見てみると、「mRNAワクチン」以外考えられないんですよね。でもこれを “一作” と言ってよいのか。悩ましい。ちなみにmRNAワクチンも突然生まれたものではありません。30年余、多くの人々が挑み、進み、あるいは敗退してきた歴史があり、その上に作られたものです。なので、作品として、良しとするか。

■2021年を振り返って、もしくは2022年に向けて■

2021年年頭は「去年は変な年でしたね」で済んだのかもしれませんが、今年年頭も「去年も……」だと、そろそろこっちが普通、でしょうか。新しい普通とは、それ以前における先駆や不可思議や異常です。ならば先に不可思議や異常を体験しちゃったほうが良くないですか? ということで、“変” を楽観で味わい、楽しみ、想像できない未来に運良く先駆者たれるよう、これからも積極的に遊んでいようと思いました。今年もよろしくお願いいたします。

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2021年の10作品のSpotifyプレイリストも公開中。

クアトロでFor Tracy Hydeのワンマンをみた

(OTOTOY編集後記からの転載です)

今年最初のライヴはFor Tracy Hydeのワンマン@渋谷CLUB QUATTRO。去年5月に直前で無観客配信になったワンマンのリベンジでした。演奏のクオリティがこれまで観てきたフォトハイのライヴで史上最高。そして1曲め始まりからeurekaさんのヴォーカルのクオリティの高さに驚く。ここに至るまでの準備に心から敬服します。トリプル・ギターにトリプル・ギターの意味があり、ヴォーカル+コーラスが1声・2声・3声になるときそれぞれの意味がある。そしてフォトハイは良い音で聴くに限ります。PA良かったです。夏botさんが10年前にシューゲイザー/ドリーム・ポップは売れない〜と先輩?に言われた話をMCでしていましたが、閉じずに開いて、意思と強度をもって、やり続けると、ひとりどころか何人もがそこに立てる土台ができるんだな、という感慨にふける良いライヴでした。前の4人はそれなりに緊張の面持ちだったけど、ドラムの草稿氏が終始ニッコニコだったのが面白かったです。

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今週のOTOTOY NEW RECOMMENDへの推薦曲は、〈そう、Every day is a good day to fight the system!〉、Shungudzo, Joy Oladokunの “It’s a good day (to fight the system) [feat. Joy Oladokun]”、他、C子あまねの “調子にのるな”、The Weekndの “Out of Time” の3曲です。

何年前?

(OTOTOY編集後記からの転載です)

1月4日、突然リマインダーに「docomo留守番電話サービスを申込む」という表示が。たぶん大昔に年を間違えて入力したものが入力したとおり2022年に表示されたのだと思うけど、まったく記憶がありません。1月4日にリマインドを入れてるってことは、ネットでオーダーができなくて、4日に営業がはじまってから電話する必要があった時代ですよね。はたしていつのことだったのか。でもこういう予定表とかに先の予定を入れられるようになって、ほんと便利。おかげで免許の更新とかドメインの更新とかを忘れる心配がなくなりました。あと、私はFacebookの「思い出 (過去のこの日)」が結構好きです。自分のやつ。他人のは興味がありません(笑)。実はOTOTOYのニュースでも「◯年前のこの日のニュース」を表示する機能が作りかけであるのですが、途中で放り出したままです。需要あるかなあ……

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今週のOTOTOY NEW RECOMMENDへの推薦曲は、〈昨年リリースされた1stのリミックス・アルバムのリリースもいよいよ来週に迫る。その先行配信から。〉、揺らぎの “While My Waves Wonder (Slow Magic Remix)” です。

あけましておめでとうございます

(OTOTOY編集後記からの転載です)

昨年の音楽的振り返りは大晦日に出したプレイリスト・コラムに書きました。アルバム視点は編集部全員企画がいずれ出るので、こちらは単曲・アーティスト視点です。全体で振り返るとぜんぜん悪くはないけどまとまりのない、これだというテーマのなかった1年?という気も。まあ自分が気づいてないだけかもしれません。2021年の年頭は「去年は変な年だった」で済んだのかもしれませんが、今年も「去年も……」だと、そろそろこっちが普通ですね。今年が「普通」を普通に過ごす1年になるのか、より特殊な年になるのかわかりませんが、考えても仕方ない部分は楽観でいきましょう、という年頭の想いです。今年もよろしくお願いいたします。

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今週のOTOTOY NEW RECOMMENDへの推薦曲は、〈年初。あたらめて自分のスタート地点を見つめ直そう。というかんじのギター・インストを。〉、PEEKの “Where I am” です。

今年刺さった楽曲・アーティスト

(OTOTOY EDITOR’S CHOICE Vol. 149「今年刺さった楽曲・アーティスト」からの転載です)

大晦日が担当日になりました。やっぱり今年を振り返らないといけないですかね。毎年恒例となりつつある〈OTOTOYスタッフズ・チョイス〉(2021もやります! 年明け公開予定!! 前回はこちら)と被るなあと思いつつも、スタッフズ・チョイスはアルバム中心にして、このプレイリスト・コラムは、刺さった楽曲、躍進やフレッシュさが印象的だったアーティスト、なるべくライヴを実際にみて確信できた邦楽、でいくことにしましょう。悩みに悩んで10曲を。

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今年前半の好印象はLaura day romanceフレディーマーズ、年間を通じてコンスタントなリリースが目立ちそのどれもが良かったのがBearwear (THEティバとのスプリットEPも超良い)、そして終盤に打ちのめされたのがdowntでした。downtはようやく12月にライヴをみたのですがヤバいです。3ピースで端正な音の構成、でも音がデカくて演奏が良くて音が良い。ヴォーカルが埋もれていない。来年ライヴをみるチャンスがあったら、ぜったいにみてください!

クレナズムも良いリリースが続きました。私の今年の「真夏のピークが去った」ソングは “積乱雲の下で” で決まり。12月にライヴをみました。勝手にもっとオルタナな感じなのかと思ってたら、意外にも一貫してスケールの大きさを志向するライヴでびっくり。そこか! っていう。来年の活躍も期待大です。

そして待ちに待った家主のフル・アルバム。昨年の田中ヤコブのソロ・アルバムに続き、傑作が詰まりまくっています。今回1曲を選ぶのに一番苦労したのがこれでした。2月の田中ヤコブ+家主のライヴは配信で、だったので、来年こそは会場でみるぞ!

今年は、Little Glee Monsterに高井息吹(作詞作曲)・君島大空(編曲)が楽曲提供をしたり、adieu (上白石萌歌)のミニ・アルバムに楽曲提供者として君島大空、カネコアヤノ、塩入冬湖、古舘佑太郎らが加わったりと、そのあたりで世代が進んだのを強く感じました。君島大空が作・プロデュースしたRYUTistの「水硝子」も大変素晴らしかったです。そんななかから古舘佑太郎・作詞作曲、adieuの美しさあふれる楽曲、“愛って” を。

個人的に聴いたなかで今年いちばん良いと思った歌メロは、yamaの “一寸の赤” だったかもしれません。巧みな作りで、良メロで、yamaのヴォーカリゼーションと相まって、個人の嗜好に刺さりまくりです。作詞作曲は、にお (におP)。

ついでにここで楽曲プレイリストからいったん外れると、マイ・ベストMVは銀杏BOYZの “GOD SAVE THE わーるど” かな。のんさんの目(と、おでこ)は、別格ですね。

また今年、何度かライヴをみて印象的だったのがNaNoMoRaLです。これまでもその楽曲の良質さとエモーショナルなライヴは一部では良く言われていたのですが、この夏あたりから、ライヴが本当に良いです。11月の〈ギュウ農フェス秋のSP2021〉ではSTUDIO COASTのメイン・ステージに登場。フロアを完全に掌握していて、ちょっと目頭が熱くなりました。こちらも機会があれば、ぜひご覧になることをおすすめします!

最後に。私は記事制作に直接かかわることはあまりないのですが、今年は、THEティバNo Buses、そして、SACOYANSのインタヴュー・制作のお手伝いをしました。あ、SACOYANSはかなりガッツリですね(笑)。最後に3つの記事へのリンクをはっておきますので、よろしければぜひ。というわけで昨年に引き続き忘れてならないのが、SACOYANSのセカンド・アルバムです。SACOYANSはSACOYANさんの産休・育休のため現在お休み中。来年はなんらかのかたちで良いお知らせができると嬉しいなと思っています。

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1年間、OTOTOYで、読んで、見て、聴いて、購入していただき、ほんとうにありがとうございました。

2022年もOTOTOYをよろしくお願いいたします!

(プレイリストのSpotify版はこちらです)

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