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1995年05月07日からの日記

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EX THEATER ROPPONGIの「3階」席でリーガルリリーをみた

(OTOTOY編集後記からの転載です)

かつてJAMやWARPでほぼ同じ高さの目線で、FEVERやSHELTERで少し下から見上げていたリーガルリリーを、EX THEATERのB1Fという名の実質「3階席」でみました。はじめて遥か頭上から見下ろすリーガルリリー。そのステージには一切の装飾がなく(正確にはギターアンプの上になにかが二体)、3人と、3つの楽器と、ライヴ中に3人が放つ光を鮮やかに増幅する照明装置だけ。初期の代表作(“リッケンバッカー”)をこのようにライブ中盤の何気ない1曲へと消化し進化させるアーティストは稀な気がします。かつて演奏するだけで会場の空気を張り詰めさせていた“ぶらんこ”はライヴ後半のよりスケールの大きなパートの幕開けを飾る1曲に。本編最後の曲となる“蛍狩り”を語るたかはしほのかは大人になりました。3人が3人とも際立ち、それぞれ主張のある音を奏でるスリーピースであり、それがそのままバンドのスケールの大きさにつながっています。曲の存在感を後押しするする照明が良し。そしてなによりPAの音が抜群に良かったです。粒立ちが良く、1弦1弦、1太鼓1シンバルの手にとるようにわかるような音でした。彼女たち自身も、彼女たちを取り巻く状況も、すべてが進化したライヴでした。MCも進化してますよ(たぶん……)。

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今週のOTOTOY NEW RECOMMENDへの推薦曲は、〈聴く者にそれぞれの心情を、情景を、空気の匂いを想い起こさせる名曲がまたひとつ。〉、Laura day romanceの “東京の夜”、他、odolの “独り”、Justin Bieberの “Peaches (Remix) feat. Ludacris, Usher & Snoop Dogg”、ayutthayaの “そうでもない”、adieuの “愛って” の5曲です。

そして(編集後記の別のコーナーで取り上げられているため)ここには入れなかったけど、超重要曲が、上白石萌音の “君は薔薇より美しい” です。まじ素晴らしい。

1976年のカヴァー・ソング

(OTOTOY編集後記からの転載です)

先週末に地上波初放送された映画『ボヘミアン・ラプソディ』が話題ですが、もうひとつじわっとひろがりつつあるのが、1976年に録画され2012年にYouTubeにアップロードされたこの映像です。Sixpenceというバンドが演奏する“ボヘミアン・ラプソディ”のカヴァー。バンドの素性はわかりません。〈箱バン〉的なやつでしょうか。6分弱、本家Queenでもライヴでは演らないオペラ・パートも含めたライヴ演奏です。ギターはいませんが、カヴァーしてます。“ボヘミアン・ラプソディ”はこの前年、1975年のリリースでした。こんな時代だったんですね。この曲の「突然変異」っぷりにあらためて驚かされるとともに、それをさらっと完全カヴァーしてしまう名もなきバンドの地力に、音楽の底知れなさを感じました。

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今週のOTOTOY NEW RECOMMENDへの推薦曲は、〈衒いなき真っ向勝負。轟くサウンド、浮上するヴォーカル。王道でありながら、彼らそのもの。〉、揺らぎの “Underneath It All”、他、Laura Ribeiroの “Now Or Never (feat. Chocoholic)”、Remi Wolfの “Liz”、Greentea Pengの “Jimtastic Blues” の4曲です。

赤い公園 THE LAST LIVE「THE PARK」を配信でみた

(OTOTOY編集後記からの転載です)

前体制のラスト・ライヴ「熱唱祭り」は当初チケットを買っていなかった。本当に好きな人たちこそが行くべきだと思ったから。でもそのチケットは次の週末になっても完売せず、そんなことがあってよいわけないだろうと怒りに任せてチケットを買った。結局それが前体制でみた唯一の「白装束ではない」ライヴだった。今回のチケットはいわゆる秒殺。現体制のそして赤い公園としてのラスト・ライヴは配信での参加となった。忘れそうになるけど『THE PARK』のレコ発ライヴでもある。過去に感じたことのない複雑な感情でみるライヴ。みおわってもそれが整理されたとは言い難い。『THE PARK』、続く「オレンジ / pray」からの楽曲が最新の音として届けられる。赤い公園・石野理子のお披露目ライヴだった2018年のVIVA LA ROCKで聴き彼女たちの未来を確信した“Canvas”をそれ以来はじめて聴く。あのときの確信はまったく間違っていなかったのに。けど、すべての歌は作品として残り、3人はそれぞれに活動を続けていくのだろう。それこそが、この上ないこと、だ。最後にライヴをみせてくれたことに、本当に心から感謝します。

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今週のOTOTOY NEW RECOMMENDへの推薦曲は、〈グッドメロディとともにやってくる「あの夏」が待ち遠しい。今年だからこそ。〉、The Recreationsの “Roulette”、他、諭吉佳作/menの “この星にされる”、Bearwearの “madoromi”、宇宙まお, miida and The Departmentの “SHIOSAI” の4曲です。

インナージャーニーの初ワンマンをみた

(OTOTOY編集後記からの転載です)

インナージャーニー、初ワンマン@渋谷WWW。最初の音源リリースが昨年3月、キャリアのほぼすべてがコロナ禍下、という経緯からの貴重な有観客ライヴが初ワンマンとなりました。もともとはソロアーティスト・カモシタサラのバンドセットだったインナージャーニーですが、ちゃんとバンド感があり、とてもバランスが良い。そして、平静で、ニュートラルで、真っ正面を向いたその姿勢は今の若いアーティストのありようそのもので、例によって個人的に羨ましく思うやつでした。2010年代のベッドルーム・ポップ、そして皆がベッドルームやリビングに居ざるを得なくなった2020年。グローバルなシーンにおいてそこから生まれたものが今ぼんやりと形を成しつつあると感じているのですが、それと並行に日本の「ガラクタだらけの六畳一間のこの部屋で (“クリームソーダ”歌詞より)」育まれた音楽。そのひとつの好例がインナージャーニーでしょう。未聴のかたは昨年リリースのEP「片手に花束を」と結成のきっかけとなった楽曲「グッバイ来世でまた会おう」をぜひ。

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今週のOTOTOY NEW RECOMMENDへの推薦曲は、〈技巧を技巧としてではなく心地よさにしてリスナーに届ける藤井風の真骨頂〉、藤井風の “Shake It Off”、他、THE PLANET WE CAN SEEの “Ocean of the Stars”、plumsの “僕の世界” の3曲です。

そして先週の推薦曲は、〈もどかしさに満ちた歌詞と歌メロとアレンジが癖になる〉、メレの “溺れるライフ”、他、Lillies and Remainsの “Greatest View”、yuigot & ぷにぷに電機の “Everywhere” の3曲でした。

立体感

(OTOTOY編集後記からの転載です)

何がショボいとかそういう話は放っておくとして、すこし前から感じてたのは、ステレオじゃなくてもよくなっているんだな、ってことでした。今どきのサウンドは音域と時間軸において整理され尽くしているので、モノラル・スピーカーで聴いてもじゅうぶんに“空間”が感じ取れる仕組みになっています。モノラルでも得られる立体感、その上でステレオであればそこに新たな発見や魅力がプラスで積み重なる、という構造。音楽を聴く場所、“スイートスポット”の束縛からの開放です。Sonosなどの、単体はモノラル、ステレオにしたければ2個買ってね、みたいなスピーカーの売り方はそれと軌を一にしているのでしょう。そしてもうひとつのルートは、モノラルから直接“空間オーディオ”に進むパターンでしょうか。ということで先週のリリースで特に印象的だったのが、RYUTistの「水硝子」でした。オリジナルの君島大空編曲にもカップリングのウ山あまねremixにも、そこに「整理」と「情報過多 (引き算の美学的なものへのアンチテーゼでもある)」との良いせめぎあいがみられます。今週のプレイリストにあります。オススメです。(お気に召しましたらぜひハイレゾでも)

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今週のOTOTOY NEW RECOMMENDへの推薦曲は、〈現在16才、マルチ・プレイヤー、インディー・ポップ・アーティスト、Kali Flanagan。ついにデビューEPをリリース!〉、KALIの “Too Tired”、他、Cucoの “Forevermore”、tricotの “暴露”、Subway Daydreamの “Ballad” の4曲です。

そして先週の推薦曲は、BROTHER SUN SISTER MOONの “Heartbreak”、Ben Wattの “That’s The Way Love Is”、さとうもかの “Love Buds”、PUFFYの “Pathfinder” の4曲でした。

Secret Sky.

(OTOTOY編集後記からの転載です)

日本時間では日曜日の明け方からお昼まで開催されたPorter Robinson主催のバーチャル・オンライン・フェス、Secret Sky. 参加しましたか? すごかったですね。Secret Sky.は昨年の5月に次いで二度目の開催。昨年は“線”だった参加者たちが、今年はアバターを得ました。草原を駆け抜ける爽快感。そこにある音楽。これが2020年と2021年、この1年間の意味なんだな、と思いました。参加者間でボイス・チャットもできたのですが、あとは自分の視界にいる、横にいる、ふと振り返ったら後ろにいる他の参加者たちのノリや気持ちが共有できれば、どんなに素晴らしかったろうと。それこそはこれからの課題なのでしょう。かつてのライヴやフェスを取り戻すことももちろん必要ですが、それを求めてばかりいることのやりきれなさの上に建てるべきものがSecret Sky.にありました。「どちらか」ではなく「どちらも」手に入れましょう。欲張り上等で。

(2021.07.27追記)
Active Theoryからレポート出てた。
After a long anticipated build up… | by Active Theory | Active Theory Case Studies | Jul, 2021 | Medium

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今週のOTOTOY NEW RECOMMENDへの推薦曲は、〈ゆるやかなリズムとメロディの中に少しの不安とその先の光明が垣間見える。アルバムが楽しみ!〉、Bachelor, Jay Som, Palehoundの “Sick of Spiraling”、他、Looisbosの “Virgin Hair feat. さとうもか”、眉村ちあきの “Call your name” の3曲です。

ウ山あまねとバンドになったcolormalをみた

(OTOTOY編集後記からの転載です)

ウ山あまね、2回目。あらためて、とても良いです。自分の音楽があることと世界を肯定していることが両立しているさまが本当に素敵。それは今の私にとっては「あこがれる」さまでもある。見習いたいです。そしてソロ・プロジェクトからバンドになって、はじめてみるcolormal。バンドってバンドになるとバンドになるんですね。不思議。塊感・質量感をも備えたcolormal。今後が楽しみでしかありません。

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今週のOTOTOY NEW RECOMMENDへの推薦曲は、〈ライヴで数多の観客の心を惹きつけてきた“向こう髪”を含む3rd EP『袖の汀』、ついに今週リリース!〉、君島大空の “向こう髪”、他、冬にわかれての “彷徨い”、眉村ちあきの “この朝を生きている”、carolesdaughterの “Trailer Trash” の4曲です。

1年

(OTOTOY編集後記からの転載です)

この編集後記コーナー〈先週のオトトイ〉がはじまったのが昨年の3月、そして5回目の編集後記で書いたように、音源配信でライヴハウスを支援するプロジェクト『Save Our Place』を開始したのが昨年4月6日でした。この先どうなるか見通せないなか我々ができることを我々なりに考えて組み立てたプロジェクト。いまから振り返ると一ヶ月もない準備期間で企画・アーティストの皆さまへのお声掛け・システム開発・運用等々含めてスタートできたのは、自分ごとながら良いスピード感だったのではないかと思います。楽曲を配信していただいたアーティストの皆さま、そして実際に(投げ銭もふくめて)楽曲を購入していただいた音楽ファンの皆さまのご厚意により、最終的には総額で500万円を超える金額をライヴハウス・イベントスペース等にお送りすることができました。ありがとうございます。1年が経ち未だ楽観のみに包まれているという状況にはまったくありませんが、道筋はなんとなく見えてきたのかな、という気もします。ここからの過程もスピード感をもって音楽とともに進んでいきたいOTOTOYです。これからもよろしくお願いいたします。

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今週のOTOTOY NEW RECOMMENDへの推薦曲は、〈疾走感のなかにも暖かな陽射しを感じる、小樽発・plumsの新境地〉、plumsの “ナンバー”、他、renforshortの “exception”、Barbaraの “Any Way At All” の3曲です。

そして先週の推薦曲も。4月5日の推薦曲は、〈米ミシガン州のベッドルーム・ポップSSW & YouTuber。5月にアルバム・リリースが決定!〉、chloe moriondoの “I Eat Boys”、Lil Soft Tennisの “Lucid Dreams” の2曲でした。

手癖からの脱却

(OTOTOY編集後記からの転載です)

普段から料理をしていると通常つくるものはだいたい「手癖」で作れるようになります。「手癖」の良し悪しは、とある世界でもよく言われること(笑)。まったくそのとおりですね。そしてそんな自分から一歩踏み出すのに有効なのは、他者との交わり、とも言われます。というわけで最近音楽関係に次いでよく観ているのは料理動画・レシピ動画。昨年のステイ・ホーム期からますますバラエティがひろがり、いまや正統を学ぶもよし、他人の手癖や邪道を参考にするもよし。その結果のチャレンジは失敗したり成功したり。おもしろい。そんなこんなで音楽とあわせて日々楽しく観ているのですが、でも、ふと、あのインド屋台動画の新作がみられる日はいつやってくるんだろうと思い、切なくなったりもする。いろんな感情の源がそこにあります。

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今週のOTOTOY NEW RECOMMENDへの推薦曲は、〈昨年末の配信ライヴでも披露された新曲をギターによる弾き語りヴァージョンで。柔らかな光と陽炎が浮かぶ〉、他、君島大空の “光暈(halo)”、他、クレナズムの “酔生夢死”、yamaの “一寸の赤” の3曲です。

「一寸の赤」は、狙いが定まりすぎていて口惜しいくらい(笑)。いやほんとに良い曲です。

そして、3月はOTOTOY編集後記を3週分飛ばしてしまったので、その間の推薦曲を以下に。

3月8日の推薦曲は、〈ソウル・ミュージックの歴史への敬意。そこに積み重ねられる新しさ〉、Bruno Mars, Anderson .Paak, Silk Sonicの “Leave The Door Open”、他、Bachelor, Jay Som, Palehoundの “Anything at All”、RAMMELLSの “my fire” の3曲でした。

3月16日の推薦曲は、〈世界と向き合う意思と、そこになお立ち上がる個の力。脱帽です。〉、宇多田ヒカルの “One Last Kiss”、他、Charlie Houstonの “Things”、Have a Nice Day!の “ノスタルジア” の3曲でした。

3月23日の推薦曲は、〈未来からの肯定を軽やかなサウンドにのせて〉、Unknöwn Kunの “Bubblegum”、他、the McFaddinの “SPIRITED AWAY”、tiger baeの “Where is the night flame” の3曲でした。

大塚で稲見繭、ながいひゆ、有明の歌を聴いた

(OTOTOY編集後記からの転載です)

afloat storageの稲見繭とHammer Head Sharkのながいひゆが新たにはじめた企画〈YOUYOUYOU〉、第1回ゲストはレイラの有明。ステージ上に3人が並んで座り、ひとりずつ順に弾き語りで歌っていくスタイル。3人ともバンドのフロントパーソンでギター・ヴォーカルで女性。単に属性でいえば “似たような” 3人。でも実際に彼女たちの歌を聴くと、それぞれの個性が際立ち、歌い進むにつれ異なる3つのベクトルで空間が大きくかたちづくられていく、そんな素晴らしいステージでした。最後に演奏されたのは稲見繭が歌う“バイバイ”。そこにながいひゆと有明がコーラスをつける。贅沢な瞬間ってこれだなと思いました。

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今週のOTOTOY NEW RECOMMENDへの推薦曲は、〈いろいろ食べたい、大切なものだけ食べたい。〉、Special Favorite Musicの “Gourmet”、他、Baby Queenの “These Drugs”、眞白桃々の “おねがいシーケンサー” の3曲です。

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