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1995年05月07日からの日記

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Ccと同報

話をしていて「同報」という言葉が出てきたときは危険信号だ.”Cc”だったら,まだ危険性は低い.経験則の一つ.

情報通信技術の発達により,messagingのコストは低下する.なので情報を共有しましょう,などと言う人がいる.E-mailもあるし,グループウェアもあるし,などと…

例えば,仮に,私が,ある事柄について,自分の直属上司(A)とその上司(B)とそのまた上司(C)と,更にCが抱えるスタッフ部門の数名(DとE)に電子メールを送ることになったとしよう.しかしよく考えてみると,これは,その行為自体が間違っているか,あるいは,そのモジュール(レイヤ)構造が間違っているかのどちらかだ.

Message passingのコストとモジュール構造の設計との間には関係があって然るべき.Message passingのコストが変ったのであれば,モジュールやレイヤの設計も検討し直すべきだろう.上のような行為が常日頃から横行する組織は,一見風通しの良いように見えて,実はmessagingのコストの変化に対応できていない,死にかかった組織である(可能性が高い).当然そこで行なわれていることは,無理があるか,無駄に終るか,である.

そこで再度経験則.なぜか,「同報しといて」「同報します」とかいう言葉が飛び交っているプロジェクトやWGは危険が危ない.あくまでも経験則なので,根拠も無ければ,『同報』という妙な日本語に慣れ親しんでいる実在する個人や団体とは一切関係ありません.:-)

patronage

逮捕されたねぇ.死人が一人出てから逮捕劇,というのは様式美なのだろうか.R.I.P.

微妙に昨日一昨日の続きで,東京地検特捜部(と馬鹿).

小飼氏のblogエントリより.

その結果言えるのは、彼らもまた一公務員であり、「世論」の強い影響を免れない、ということだ。極論してしまえば、世論が検察を動かすのだ、とも言える。

地検特捜部も常に誰かを納得させることを要求されているのだろう.どんな人や組織も活動のためにはリソース(budget)や世の中の支援が必要であり,そのためにはそれが要求される.そして,話をすべき相手がエリートとエスタブリッシュメントだけだった古き良き時代を懐かしみ,嘆息しているのかもしれない.

陰謀論や陰謀史観は楽しい,考えているとウキウキする… などと言ってると,どこぞのスクツに集う厨房扱いされるのがせいぜいだ.

だが,個人や組織が大きな仕事を成し遂げようとする場合,なにがしかのpatronageは必ず必要となる.物質的なものにせよ,精神的なものにせよ.implicitなものにせよ,explicitなものにせよ.

そのpatronが誰でありどういうスキームが形成されているのか,それを我が身に照らしながら,つらつらと考えるのは,そう悪いことでもない.

最後にMyブクマ代わりの関連エントリ(by 梅田望夫)をもう一つ挙げて,締め.
http://blog.japan.cnet.com/umeda/archives/000247.html

気治国家

逮捕すらされていないのに「堀江」呼ばわりかよ.田原総一朗もロクでも無いもんだ.71年も生きててそれかよ,みたいな.

こんな品性下劣な内容を発信する企業なんか,どこぞのIT企業に買収されてしまえ! つーか.(あれ?)

オウム事件<em>捜査</em>以降の日本はどこか完全にオカシイが,この,暗黒面に落ちた部分と喰うためには致し方ないなという部分とのモザイクさ加減は,かなりタチが悪い.

参考文献にもう一度目を通すなぞして,暗澹たる未来を慮る.

年頭の所感(嘘)

情報通信技術の発達は社会を狭くする.その結果,昔は,9割の頭がいい人と1割の馬鹿と付き合っていれば良かったが,今は,9割の馬鹿と1割の頭がいい人を相手にせざるを得ない方向にまっしぐら,である.しかもその馬鹿はコミュニケーションコストの低下につれ2乗で増加する.という訳で,成功するためには馬鹿語重要.でもそれは諸刃の剣.


と,10年前ならこれで終りで良かったのだが,今は馬鹿が増えているらしいのでここで終ってはいけない.

「頭がいい」とは,頭脳明晰なことではない.
「馬鹿」とは,頭がわるいことではない.

「頭がいい人」は,自分の頭で考える人.
「馬鹿」は,自分の頭の範囲でのみ考える人.

今,世の中でうまく回していけてる人は,馬鹿とのコミュニケーションのスキルをどこかで習得した人だ.でもあまりそれに長けていても,不意に(少数派の)頭がいい人が目の前に現れ,終ったりする.恥ずかしげもなくbilingualであることこそが肝心.

大切なのは,志と愛.それでいいのだ.


ということが養老孟司の本(←読んでない)には書いてあるんじゃないかと,勝手に想像するテスト.

故人情報保護

父が亡くなった。

そのことについては、ここではさておくとして、噂には聞いたことがある葬儀後の諸々の営業攻勢が、とにかく酷いらしい。(営業が来るのは実家なので、私が直接受けた訳ではない)

今時そんなことはあるまい、と思っていたが、どうやらこの業界ではまだ、個人情報保護法が施行されていないらしい。それとも個人情報を保護する法律はあっても、故人情報を保護する法律なぞは無い、ということなのか。

実家にいたら、少し遊んでやれるのになぁ。

しかし、27条(利用停止等)を使って個別に叩いたところで、情報を売ってる大元を潰さないと意味がないのだが、そこをどうやればいいのかがイマイチ分からん。

個人データの取得手段そのものは個人データに含まれるんだろうか? 含まれるなら開示請求すればいいだけなのだが。

取得手段が開示の対象にならないとすると、「その取得手段が17条(適正な取得)違反ではないことを明らかにせよ。それが明らかにできないのであれば、主務大臣に苦情を上げるともに、民事刑事いずれにおいても法的手段に訴えざるを得ない」とか言って教えて頂く :-b しかないのだろうか。

横道。それにしても、香典返し屋や墓石屋や墓苑屋の主務大臣ってどこになるんだ? デパートとかは経済産業省か。墓苑屋は厚生労働省っぽいけど、宗教法人が絡むと文部科学省(文化庁)になるのか??? 横道終り。

いずれにせよ、虫の居所次第では思いっ切り遊んでやるから、覚悟してろよお前ら、取扱事業者側で手間取らされた分を有効に活用してやる、みたいな。

Everybody Wants to Rule the World

以前、伊藤洋一さんの日記(ここの3月1日の所、頁中一番最後の段落)に書いてあった話に、

今会社で一番威張っているのは、なんとコンプラなんだそうです。… 本来はリスク回避をするセクションですが、いつのまにか「これはいい、これは悪い」と会社の作法にまで口を出す。…

というのがあった。

いずこも同じ。宜なるかな。

話に聞くと、とある企業(笑)では、ある種のコンプラ的セクションがたまたま運営企画部門内にあったばかりに、支えることと支配することを(意図的に?)勘違いした連中が跋扈したり。

しかも遵守の対象が法令であるならまだしも、遵守すべきが内部規則であり、かつ、その内部規則を定めるの(legislation)も手続き的処理を行うの(administration)も何やってんだ馬鹿と怒るの(jurisdiction)も全て同じそのセクションがやってたりして、もう何が何やら。

とかいう話を、どうも最近の北側一雄国土交通大臣の言動を見ていると、思い出してしまう。

何故貴方はそう監督者的偉そうな立場に自らを置けるのだね。管理監督者を気取るのであれば管理監督不行届を糾弾されその責を負うことも已む無し、かもしれないことが分かってるんだろうか?

国土交通大臣の地位において「運転再開には最新式の自動列車停止装置(ATS-P型)の整備が条件」と発言するならば、「旧形のATSでの運転を許可していた」ことの責任を負うべきか否かは当然考えたのだろう。ぜひ考えた結果を聞かせて欲しいものだ。

と、悪態をついてはみたものの、所詮情報源はそこらの報道である。どこまでが本当のことやら、分かりゃしない。まさしく、
One headline why believe it?
だ。

やはりtackleすべきは自分の身の回りからだな。

Nothing ever lasts forever
つーことでもあり。みたいな。

生ラーズかよ

す、すまん、昨日知った(40日くらい遅れとる)。

なんでInterFMでThere She Goesなんざかかってるんだと思いきや。

La’sが、The La’sが…
ぐおおおお。
http://www.summersonic.com/index.html

なんかgoogってみたら、生ラーズへの期待が其方此方で渦巻いてる。どうなるんだろう。皆、ずんどこに引き落とされるんだろうか。それとも…

105円。

んじゃ、時事ネタを(嘘)。



ふと思い立って「ベスト!モーニング娘。1」をBOOK OFFで105円で買う。

速攻でiTunesに突っ込む。

ダンス☆マン編曲の曲(5曲)だけ残して、あとは削除。

iPodをsync.

んー、ハッピィ。

もったいないよなぁ。MP3で1曲105円だったら、喜んで買うのに。なんで売ってくんないかね。

ちょっとまとめて聞いてみたかっただけなのでMP3で十分、とか思ってたらこれが、想定外の超ヘビーローテーションになってしまった。ので、losslessなフォーマット(DRMは無しだよ、当り前だね)には210円出していいのに。ほんと、もったいない。

ソニーもNW-HD5で未だに、音楽を持ち歩くことについてはソニーがパイオニア、とか言ってるようだが、全然違うものだよね。(あれは勿論、営業のためのポーズで言ってるんだよね。本当は分ってるんだよね。そうだよね…)

もはやこれは総合力勝負の領域。ユビキタスと同じ。というかiPod/iTunes/iTMSは、現状、ユビキタス時代の勝ち方モデルの唯一にして最大の例。まだ前駆的ではあるけど。(しかし、「ウォークマンこそユビキタスの元祖」とか言ってるなぁ、大丈夫かなぁ…)

ま、よりポテンシャルがありながら、より大丈夫かお前、というところもあるから、そんなもんかという気も… :-b

で、娘。ですが、こりゃいいや。まじ、猿ループ状態。

でも他を知らないので、モーニング娘。がいいのか、つんく♂がいいのか、ダンス☆マンがいいのか、THE BAND☆MANがいいのか、よく分からん。:-)

ひとつ思ったのは、ボーカルは1人でも2人でもよし、また逆にボーカルを厚くしようと思えば幾らでも厚くできる(ユニゾンも厭わず!)、という、ある意味ボーカリストの人格を一顧だにしないシステムの自由度の高さと面白さ。こりゃ新しいわ、というか新しかったんだ。ふーん。

おかげで、ダンス☆マン編曲があと何曲あるか、検索しまくっちゃった。今のところ、ここが一番まとまってて分かりやすい。

あと7曲かぁ… 420円くらいで何とかなるかな?

いや、だから、735円なり1470円なり出すから売ってください、って。ほんとに。

MANIC STREET PREACHERS @ SHIBUYA-AX

禿しく良い。
あのベイN.K.は何だったのかというくらい。

あのときチッタに居た人間で、こいつらが12年後、
SHIBUYA-AXをSOLD OUTさせると思った奴は何人居たんだろう
(そん時ゃ当然、AXないけどさ :-)。

観てて、ふと、そうか俺はこいつらと一緒に年を取れば
いいのか、などと思う。

そうか。それでいいのか。
なぁんだ。

自由と権利という手の平の上で

悲しいことに転地療養は既に終わっているのであった。

帰ってきてみれば、TVで当たり前のように「ネオコン」などという単語が飛び交っている。で、その、「ネオコン」つーのはゼネコンやマリコンの親戚みたいなものですか? とか言ってる場合ではない。こんな単語、ちょっと前までは電波系単語扱いだったよーな気もしないでもないが、まぁ、日本のTVも空気を読む能力くらいには長けているのであろう。

# いい大人のくせに全く空気読めない奴、というのも居たしなぁ>木曜日の会(独り言だよ :-b)。

療養先では、懸案だった『暗号化』,『CODE』,『コモンズ』等含めて8冊ほど読んだが、その筋関係の本は何故か持って行かなかった(強いて言えば『民族とは何か』程度か)。
『CODE』・『コモンズ』は、やっぱ、「なげーよ。」としか言い様がないので、かなり斜め読みだけど。

で、斜め読みしたものについてこんなこと言っていいのかどうか分からんが、以下、感じたこと。

『コモンズ』でレッシグ氏は、所有権強化の動きが技術革新の妨げとなること、そしてそれは法理論的にも合衆国憲法(の精神)に反するという意味で間違っていることを示した。後者の議論について少なからず私が感じたのは、「合衆国憲法」あるいは「建国の精神」への過度な依拠であり、それらの無謬性への信仰である。

レッシグ氏は彼の地の法学者であり、アメリカ合衆国とはそもそもそういう国だ。それを悪いと言うつもりはない。しかし、いわゆる新保守主義が依拠するものの一つもまた、同じ「建国の精神」や「合衆国憲法」の無謬性への信仰だ。

レッシグと新保守主義のベクトルはまるで違うように見えるが、ある断面においては通底している。一方で「Creative Commons イイ!」と言い、もう一方で「ラムは悪人面」と言うのは勝手だが(間違っては無いし :-)、ある意味、同じ手の平の上で踊らされていることは自覚していなければならないだろう。

なんつーことを、憲法の1条1節も改正できない国の人間にゃあ言われたくないだろーな。レッシグ氏もネオコンも。

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