2024年11月の記事一覧

柴田聡子のひとりぼっち’24〜My Favorite Things〜をヒューリックホール東京でみた

(OTOTOY編集後記からの転載です)

6月の『Your Favorite Things』のレコ発ワンマンに続いて、同アルバムの弾き語り盤である『My Favorite Things』をタイトルに擁した弾き語りワンマンへ。旧曲、『My Favorite Things』曲、未発表新曲を取り混ぜた構成。弾き語り盤リリース時のインタヴューやコメントで「これまでいかに勢いだけで弾き語りをやっていたか」、「よくこんな感じでやってきたな」と語っていた柴田。その通り、アルバムと同様にライヴでも1曲目の “Movie Light” から音の質感がまったく違います。弾き語りを見つめ直すといったとき、ギターや鍵盤の使いかたをまず意識するのかと思いきや、それよりもヴォーカルの「楽器としての」鳴りが際立っていました (Dub Master XによるPAも相まって)。素晴らしいライヴであり、6月とまったく同じ感想、つまり、もうしばらくはこの体制・このモードで新しい大地を切り拓いて突き進んでほしい、と思いました。

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今週の「OTOTOY NEW RECOMMEND」への推薦曲は、〈宅録オフィスレディを名乗る、小雨ちゃんの今年2枚目(?)となるミニアルバムから。今年の夏は永遠に続きそうだなんていうのはただの勝手な思いこみで、冷たくて硬い空気とそこに伴にいてくれる音楽がやってくる〉、小雨ちゃんの “aletheia”、ニャホの “その次はどうする?”、ゆうさりの “うろこ” の3曲です。

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坂の上にヤマハはあった

(OTOTOY編集後記からの転載です)

OTOTOYニュースにも掲載しましたが、渋谷サクラステージにヤマハのブランド発信拠点と研究開発サテライト施設〈Yamaha Sound Crossing Shibuya〉ができたとのこと。桜丘町とヤマハといえば〈渋谷エピキュラス〉です。サクラステージのSAKURAサイド3階って、まさにあの坂の上あたりでは? 私は〈渋谷エピキュラス〉で実際にライヴをみたことはないですが、もちろん名前はライヴ会場としてもスタジオとしても幾度となく見聞きしました。散歩は好きなほうなので、坂道を歩いていって、あーここかー、と思ったこともあります。というわけで渋谷サクラステージに実際に行ってみました。「坂の上」でしたね。写真も撮ってきたので後でニュース版〈オトトイ、行った〉風レポでも書きますか。なお個人的萌えポイントは、〈RTA50i〉もひっそりと片隅に展示してあったことです (音楽メディアらしからぬ感想、笑)。

10月20日追記。
書きました→【オトトイ、行った】坂の上にヤマハはあった──〈Yamaha Sound Crossing Shibuya〉

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今週の「OTOTOY NEW RECOMMEND」への推薦曲は、〈沁みるメロディラインを歌わせたら右に出るものはないのでは、と思わせるdaisanseiがEPをリリース。フジカケウミが歌う “ブーケトス (ウェディング・ソング)” も絶品です〉、daisanseiの “彼誰”、Forbearの “Glide Down (REIMEI SESSION)”、ponderosa may bloomの “ラブシック”、田中ヤコブの “ぬけがらの海” の4曲です。

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Laura day romanceとHOMEのワンマンをみた

(OTOTOY編集後記からの転載です)

木曜日、Lauraのツアー・ファイナル、ワンマン公演@Zepp Shinjuku、SOLD OUT公演でした。箱が大きくなっているのはもちろん、バンドも確実に大きく、パフォーマンスのスケールも大きくなっています。それぞれの時期の曲にそれぞれのエモーショナルさがあって、そして最近の曲も良くて素敵。来年はアルバム (2枚!?) に、東京国際フォーラム・ホールC・ワンマン。ますます楽しみです。

金曜日、HOMEのEPリリパ、ワンマン@WWW、こちらもSOLD OUT公演。広い音楽地図の上に適当な◯を書いて「ここら辺」とか言うのは、ありがちで陳腐な行為ですが、HOMEは3人がてんでバラバラの3点に杭を打ち、そこから脚を長く伸ばした3脚の上に彼らの音楽があります。「4隅を抑える」とかではないので、不安定で歪で総花ではなく選択的で、でも断然と意志がある。3人を「才能あふれるDJ・トラックメーカー」「ドリームポップ・シューゲイズを彷彿とさせるギター」「歌うまボーイ」とか称すると、表面的には合ってるのに何一つ伝わらないし、バンドの説明として正しくすらないのがおもしろい。HOME、カッコいいです。

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今週の「OTOTOY NEW RECOMMEND」への推薦曲は、〈SSW、スズキケントのバンドプロジェクトが1st EPをリリース。声もギターの音色も染み入る秋の夜〉、スズキケント&クレイジーブギウギバンドの “忘れてしまうこと”、Laura day romanceの “Amber blue”、Velvet Sighsの “Down” の3曲です。

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〈BiKN Shibuya 2024〉にいった

(OTOTOY編集後記からの転載です)

昨年行ってあまりのイベントとしての良さに深く深く感じ入り、その後、首謀者である藤澤さんのインタヴューをするに至った〈BiKN Shibuya〉。このインタヴューをやるときも即効性ではなく未来に読まれることを、次や次の次のBiKNのときに読まれて欲しいと思っていたのですが、まさか1年後にやるとは! 恐るべし。このインタヴューが年間チャート88位に入る末広がりの朝、会場に向かいました。今年は計38組が出演、うち海外・アジアのアーティストが20組です。

花墙 FancyWall (中国)、COMMON PEOPLE LIKE YOU (タイ)、ikkubaru (インドネシア)、動物園釘子戶 Zoo Gazer (中国)、Mei Semones (アメリカ)、甜約翰 Sweet John (台灣)、缺省 Default (中国)、I Mean Us (台灣)、…… どれもこれもそれぞれの良さがありました。

そんななかでのベスト3。🥉 Arches (香港)、嬉しい出会い。メランコリックさとべヴィーさとを円満に解決する様はインディーロックの鑑であるともいえる。大収穫。🥈 Sobs (シンガポール)、期待通り。とにかく曲が良い、頭一つ抜けて良いです。こういうライヴをシンガポール、シンガポール、インドネシア、日本の混成チームでさらっと (でもないか) やるのが凄い。ドラム・サポートは17歳とベルリンの壁、エイプリルブルーの宮澤さんでした、かっこよかったです。そしてこの日のマイ・ベスト、🥇 Yellow Fang (タイ)、ライヴがむちゃくちゃ良い。ライヴ始まりが女性3声のアカペラとか反則。4ピースで1人がパーカッション&コーラスという編成。ライヴ中にたびたび垣間見えるサイケデリックっぽさがすごく効いてました。文句なしで優勝。

それにしても、〈SYNCHRONICITY〉等々もそうですが、なぜ私はこのO-界隈でやるイベントでは常にO-nestへの階段に苦しめられることになるのだろうか。O-EASTにずっといるような趣向になりたいものです (嘘)。今回、階段が理由でO-Crestを外したのは内緒です。

会場で若干3名くらいに「今年も藤澤さんインタヴュー、待ってます」と言われましたが、どうしましょう……

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今週の「OTOTOY NEW RECOMMEND」への推薦曲は、〈ゆったりと音楽を聴く夜にぴったり。もうすっかり秋だなあ、という1曲。あっという間に年末なんだろうな……〉、petalheadの “Kakera”、chef’sの “プルミエール”、Gateballersの “Universe”、リュベンスの “ほがらかな呪い” の4曲です。

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