2023年11月の記事一覧

exPoP!!!!!でHOMEをみた

(OTOTOY編集後記からの転載です)

沖縄のHOME、ようやく観れました! 間違いなく最高です。リリースされている楽曲 (OTOTOYで配信できていないのが悲しい) はメロウでポップでアジアの風が吹き一方でムード歌謡の匂いすら漂いそれでいて確かなるUKロックとの親和性、という魅惑の存在ですが、実はそれはバンドの魅力の⅓程度に過ぎませんでした。ライヴは加えてギュイギュイでバキバキで凄かったです。そして、この日も充分に良かったのですが、これはひょっとしてポテンシャルの2〜3割くらいしかみられてないのでは? と思わせる底の知れなさを感じさせられました。メンバー3人がいい感じでそれぞれ違うベクトルを持ってるのがとても良いです。楽曲や演奏だけでなく、スマホを3台並べたVE、ああいうのも個人的に大好き。どうみても東京よりアジアでのライヴのほうが本数が多い、HOME。機会をみつけたら逃さず観ることをお薦めします。そして〈BiKN〉の記憶も未だ新しい今、東京という位置について改めてよく考えたいとも。

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今週の「OTOTOY NEW RECOMMEND」への推薦曲は、〈突然のEPリリース。ステレオガールらしさを高揚と抑制とともに〉、ステレオガールの “Ruin Garden”、他、petalheadの “Apartment Above”、柴田聡子の “白い椅子”、超☆社会的サンダルの “可愛いユナちゃん” の4曲です。

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去年に続いてパンと音楽とアンティーク2023にいった

(OTOTOY編集後記からの転載です)

去年行ってとても良かった〈パンと音楽とアンティーク〉に今年も行ってきました。会場は変わらず東京オーヴァル京王閣 (競輪場)。今年は実質的にはパンと音楽とアンティークとハンドメイド/クラフトでした。ハンドメイド/クラフト・ブースが100店らしく、来場者も増え、さらに盛況に。このイベントの “ちょうど良さ” はほんとにタダモノではないと思います。企画・運営の方に心からの敬意です。構造的に混み混みで見づらくなってしまう1階のPOSTCARD STAGEは後方にも留意したPAのセッティングがプロの仕事。前のほうでみたGuibaも、後ろでみた柴田聡子も楽しめました。屋外のCHERRY STAGE、秋の晴天の下で聴くÅlborgは最高でしかなかったです。開催時期は去年は9月で今年は11月。寒くて去年ほど快適じゃないかも? と思っていたら、天気にも恵まれ場所によっては暑いくらい。唯一去年と決定的に違ったのは「11月は銀杏が臭い」でした(笑)。施設の敷地内なので人が拾いに来れないのでしょうね。イチョウ並木、人が入れるところだとあっという間に根こそぎ拾われていくからなあ。

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今週の「OTOTOY NEW RECOMMEND」への推薦曲は、〈大絶賛の1stフルアルバムから。ぜひアルバムを聴いてほしい〉、ひとひらの “つくる”、他、the engyの “Here for You”、zuniの “モンブラン”、J Mascisの “Can’t Believe We’re Here” の4曲です。

そして他の人が挙げていた、家主の “オープンエンド”、石野理子の “Bricolage”、Texas 3000の “Erika” の3曲も。今週は良い曲たくさんですね。

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SHISHAMOをぴあアリーナMMでみた

(OTOTOY編集後記からの転載です)

SHISHAMOのCDデビュー10周年イヤー、1年間続いた企画の締めくくりとなるワンマン・ライヴ。自分が親しみがある界隈ではなぜかあまり触れられることがない、SHISHAMO。どうしてなのか。(初期の) SHISHAMOがどれほどインディでオルタナティヴだったか。語りたい。いずれにせよ、宮崎朝子のソング・ライティングの才能、ヴォーカル・コントロールの上手さは図抜けている。ギターの音は昔から抜群に良い。リズム隊は磐石。この日の転換の幕間には、高校生時代に出場した〈TEENS ROCK IN HITACHINAKA 2012〉での演奏映像も上映されました。さすがに初めてみた。それを受けて演られた、今のSHISHAMOがプレイする “宿題が終わらない” と “第3ボタン” (どちらも高校生・自主制作時代の楽曲) は実にカッコよかったです。無理を承知でのお願いですが、『卒業制作』(自主制作アルバム)、1st、2nd、……と、各アルバムを全曲やるライヴを毎年やってくれないでしょうか。“冬の唄” さえもまだ、ちゃんとライブで聴いたことないんです (2016年秋ツアーでのピアノ弾き語りバージョンを除く)。切に切に、お願いしたいです。(OTOTOYでの旧譜の配信も実現できるとさらに……)

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今週の「OTOTOY NEW RECOMMEND」への推薦曲は、〈「遠くの町へ離れた大切な人へ、“この町” 京都から歌う希望」、音楽に希望は必要だ〉、水平線の “トーチソング”、他、FUJIの “doom”、つきみの “微熱”、羊文学の “GO!!!” の4曲です。

そして他の人が挙げていた、No Busesの “Ecohh” も。

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〈BiKN shibuya〉にいった

(OTOTOY編集後記からの転載です)

文化の日に渋谷で行われた〈BiKN shibuya〉にいきました。アジアから18 (中国 1、香港 3、インドネシア 1、韓国 3、マレーシア 1、フィリピン 2、タイ 3、台灣 4) のインディー・ロック/インディー・ポップ・アーティストを招聘し、加えて日本から17アーティストが参加して行われた都市型フェス。これが本当に本当に良いイベントでした。会場で知り合いに会うたびに「いいイベントだねー」「いい日ですよねー」と言い合い、Xのタイムラインには称賛のポストが並ぶ。このイベントの開催に至る経緯は主催の〈THISTIME RECORDS〉代表・藤澤さんのいくつかのインタヴューに書かれています (DIGLE MAGAZINEHOLIDAY! RECORDS note、等)。DIGLE MAGAZINEの記事タイトルは「日本が孤立している—〈BiKN shibuya〉開催に至った危機感とアジアの連帯がもたらす希望」。ここで語られていることは、音楽という文脈で頷けるだけでなく、音楽以外の分野でも「あぁ一緒だ」と思うことが多い話だと思います。そして個人的には、この「危機感」と「希望」のまわりに数多くの視点を見出すことができます。音楽とICT、アジアと日本と中国、公演への当局の関与がある国とない国、公演インフラ等々。それぞれが書くと長くなる話ばかり。かつて20世紀に一視聴者として接した「アジアバグース!」に勝手に夢をみて勝手にその夢が破れたと感じていた者として思うことがたくさん。でもそういった諸々を「論じる」のではなく、ライヴという音楽にとって最大のリアルをフェス開催というかたちで渋谷のど真ん中に持ってきて突き付けたBiKNの凄みたるや。

イベントについてだけで長くなってしまいました。個々のアーティストについて、いくつか。知識がなにもなくみて感動してしまったインドネシアのStars and Rabbit。ついにライヴを観ることができた中国のCarsick Cars。大トリらしい大トリ、貫禄の、大団円としか言いようのないライヴをみせてくれた落日飛車 Sunset Rollercoaster (台灣)。そんななかマイ・ベストはSay Sue Me (韓国)でした。あくまでもインディ・ロックでありながら、ど真ん中で、ロック・スター。カッコよかった!

イベント終了後のBiKNの公式ページには「次回のBiKNをお楽しみに!」という文字が踊っています。ほんとうに大変でしょうが、今回のイベント実現と終了後のこの言葉、それらすべてに感謝を伝えたいと思います。ありがとうございます!

で、恒例(?)の、2023年11月3日のなんでこれとこれ被るの? は、〈BiKN shibuya〉とFUJI/望月起市の共同企画〈Collection 002 “𝖈𝖔𝖗𝖊”〉。分身の術を使って下北沢でFUJIだけ観てきました。相変わらず、声良し、歌良し、ツインギター良し、フロアライブなのに音良すぎ。新曲良いなー、でした。エッジはもちろん、そこにも、ここにも。

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今週の「OTOTOY NEW RECOMMEND」への推薦曲は、〈理芽×笹川真生、初のデュオ歌唱曲〉、理芽の “ルフラン feat. 笹川真生”、他、望月起市の “あり得ない幸せ”、almost mondayの “sweet feelings”、Lucky Dayeの “That’s You”、アロワナレコードの “巡る季節に身を任せ” の5曲です。

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