2022年06月の記事一覧

小沢健二 So kakkoii 宇宙 Showsを東京ガーデンシアターでみた

(OTOTOY編集後記からの転載です)

とても、とても良いショウでした。だからこそ、自分にとってのこれまでのベストは8年前のZeppツアー (魔法的 Gターr ベasス Dラms キーeyズ)だな、とあらためて思いました。あれはgreat gigだった。個人的に「離脱」にはマイナスの印象が残りました。世界は斯くも突然に裂け目が生じ得る。それは理解できます。クリエイトする側にとって己の裂け目をつくる力を再確認することの必要性も理解できます。でも受け手からすれば “見えざる手” が増えたともいえる。僻んでいないで生成する側にまわれ、と。それがメッセージであるならば、もっともすぎるので返す言葉もありません。終演後は6年前と同じことを思いました。これを非日常・非生活にすべきではない。これこそが日常であり生活であるべきだ。今年はより強くそう思いました。ネガティヴな感想に聞こえるかもしれないですが、とても、とても良いショウでした。本当です。このライヴをもって、自分が持っていた2020年からのチケットそのまま有効・延期公演がすべて終わったはず。この週末はどこも人出で賑わっていました。その意味でも、一区切りなのかもしれません。

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今週の「OTOTOY NEW RECOMMEND」への推薦曲は、〈話題沸騰絶賛嵐、downtの新作EPから〉、downtの “I couldn’t have done this without you.”、他、suya suya junctionの “girl”、Group2の “Syndrome”、liesl-maeの “The Trip” の4曲です。

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「正史」

(OTOTOY編集後記からの転載です)

アルバム『SOFTLY』のリリースにあわせて山下達郎のインタビューなどを多く目にします。それらを読んでいると、生存者バイアスというか、勝者によって史書が書かれるさまを目の当たりにしているな、と感じます。これは批判ではありません。歴史とはそういうものだし、また音楽とはという観点においても、山下自身が商業音楽とは闘争(勝ち負け)であると言う以上、他人がそれにどうこう言う筋合いはありません。

一方で先週よく目にした敗者といえば、IEです。人びとのIEに対する語り口をみていると、文化圏レベル/コミュニティレベル/個人の価値観レベル等々で、その人(たち)が判官贔屓の人か打落水狗の人かが見えてきます。そういうことは人との接しかたにおいてとても重要なので、よくよく覚えておこうっと、とか思ったりします。(もちろんこれもどちらが良いというものではありません。)

「判官贔屓」はもともと源義経に対する心情のことで、その「史実」の基礎となっているのは『吾妻鏡』であり、『吾妻鏡』は北条得宗家の視点から書かれた勝者の史書です。「日本のポピュラー・ミュージック正史」に印される、美しき敗者は誰になるのでしょう? 興味深い。

(初出のfacebookへの投稿はこちら)

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今週の「OTOTOY NEW RECOMMEND」への推薦曲は、〈センチメンタルなギターと普遍的な歌メロが心に残る〉、しんきろうのまちの “六月”、他、naomi paris tokyoの “Sad Vacation”、kojikojiの “true to true”、The Bethsの “Silence Is Golden” の4曲です。

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雑音

(OTOTOY編集後記からの転載です)

なにかの拍子に見かけたネットの文章に「トマトやイチゴのヘタは雑菌だらけ」とあるのをみて、そりゃ果実の表面よりはたくさんの菌や微小生物がいるだろうけど、それは「雑菌」なのだろうか? とか思いました。以前に別の職場にいたとき、「雑音」という言葉を耳にする機会が時折あったのですが、いつも話を聞きながら、雑音という音はないのでは? と(昭和天皇が言ったとされる「雑草という草はない」を思い出しつつ)心のなかで考えていたことを、久しぶりに思い出しました。……てなことを先週SNSに書いたら「そういう雑念を振り払いましょう」というツッコミが、笑。ほら、だから「雑」の部分って大切なんですよね。ライヴの記憶も意外と音楽の音だけじゃなくて、空調の音とかが混ざって残っていたりする。そういうことってありません?

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今週の「OTOTOY NEW RECOMMEND」への推薦曲は、〈TVアニメ『BIRDIE WING』挿入歌。キャッチー、疾走感、やかましい。最高!〉、illiomoteの “Take a chance”、他、plumsの “明け”、Soccer Mommyの “newdemo”、Inhalerの “These Are The Days” の4曲です。

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ぺんぎんの憂鬱のレコ発企画にいった

(OTOTOY編集後記からの転載です)

たな、のソロ・プロジェクトである、ぺんぎんの憂鬱。もともとはゴールデン・ウィークにあったライヴで、ぺんぎんの憂鬱と國が良かったとTLがざわついていたんですよね。だからちょうど良い機会なので観にいこうとは思っていたのです(この日はいくつも良企画目白押しで悩ましい日ではあったのだけど)。そうしたら、ERAの20周年イベントの佐藤千亜妃/ayutthayaの回で終演後にフライヤーを配っていて、その後路上でライヴしているところに出会い、そして謎の因縁? が発覚するという…… なかなかミラクルでした。そんなわけで、ぺんぎんの憂鬱のレコ発イベント。良い企画でした。出演5バンドの色の散らばり具合が程良く、それでいて共通する核の部分がちゃんとある。それこそがたなさんの「好き」である(とご自身でおっしゃっていました)。企画の鑑ですね。ぺうつ(と略すらしい)自身のライヴは自称する “不穏” よりも、歌うたなさんの横顔に垣間見える不敵っぷりが印象に残りました。今作EPはまだOTOTOYで配信できていません(すみません)。EP二部作とのことで、冬リリースの後編楽しみです。それまでにはOTOTOYでも扱えるよう、調整と作業をがんばろう。

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今週の「OTOTOY NEW RECOMMEND」への推薦曲は、〈活動開始から2年、キャリアが形となったラッパーdoggieの最新モード。MV監督はエドソウタ。〉、doggieの “FallingDown*”、他、Paper moon Endrollの “生活のなかで”、S.G. Goodmanの “If You Were Someone I Loved”、笹川真生の “ ためらいあいいたい” の4曲です。

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