Google Buzzを使ってみた感想なぞ.但し使ったのはPC版のみ.私のiPod touchからはBuzzれない.タブは表示されてるんだけど.OSが2.2なのが原因かしらん.なので位置情報に基づくサービスの部分については,以下,まったく触れていないし,使ったこともないという前提のもとで.
最初の感想としては,作った奴,真面目だなあ,というの.Twitter使っていて真面目な人間が我慢ならない部分が潰してある.私も真面目な人間だけに(笑),その気持ちはよーく分かる.
- タイムライン的強制的時間の流れも,ラベル付けもグルーピングもリストも何もなく,ただ最新のコメントが付いたものが浮き上がるBuzzは,スレッドフロート型掲示板そのもの.
- ただしその掲示板には板が1つしかない.しかも「板」として何が見えるかは人によって違う.一人として同じ板は共有していない.
- Google Buzzにおいて「スレ」に相当するものは何と呼べばいいのか? それを”Buzz”と呼ぶような気もするがよくわからん.一部では「バズレ」と呼ばれている.便宜上,以下,「バズ板」「バズレ」「バズ」「コメント」と呼ぶ.
- まず,バズレはバズをポストすることで作られる.バズレにはコメントがポストできる.(バズレ=1つのバズ(最初のポスト)+500個以下のコメント)
- PC版Gmailの”Buzz”タブを押した際に表示されるものを「バズ板」としよう.バズ板に現れるのは,(1)自分が作成したバズレ,(2)フォローしている人が作成したバズレ,(3)過去に自分がコメントをポストとしたことがあるバズレ,のいずれかで,かつ,パブリックなもの,あるいは,プライベートだが自分が閲覧グループに含まれているもの.
- 新しくコメントがポストされたバズレはバズ板の先頭に表示される.ただし自分自身がコメントをポストした場合は浮上しない.
- 自分が作成したバズレにコメントがポストされた場合,および,自分がコメントをポストしたバズレに新たにコメントがポストされた場合は,前記のバズレ浮上とともに,GmailのInboxにも表示される.
- バズレはGmail上ではメールメッセージとほぼ同等に扱われる.バズレにはシステムラベルである”buzz”が付けられるので,検索等で”label:buzz” や “is:buzz” が使える.
- リンクや写真が貼れるのは,バズ,すなわち,バズレの最初のポストのみ.コメントにポストできるのは文字だけ.
- バズやコメントでは文字修飾が可能.*ふともじ*,-delete-,_いたりっく_,*_-あわせわざ-_*,等(前後に半角スペースが必要).詳細は,http://morinoyume.com/diary/google-buzzで太文字でつぶやく。/ を参照.
- バズ板が表示されている画面上部の”Search Buzz”検索窓は,パブリックなバズレを対象とした検索.ここから検索すれば,フォローしている/されている関係無しに,すべてのパブリックなバズレが検索できる.
- 検索語が空欄のまま”Search Buzz”を押すと全てのパブリックなバズレ,つまり,Twitterの「パブリックタイムライン」に相当するものが表示される.但し表示順は,より新しいコメントがあるものが上,なので,Twitterで言うところの時間軸に沿って並べられたタイムラインではない.
- “Search Buss”のadvanced searchは,現時点では,is:buzz,has:[link/video/image],author:,commenter:,がサポートされている.ヘルプとしては http://mail.google.com/support/bin/answer.py?hl=en&answer=173277 に記述がある.
- プライベートなバズレ(自分が作成したもの,あるいは,他人が作成し自分が閲覧グループに含まれる物)を検索対象としたい場合は,GmailのInboxの方の検索窓(”Search Mail”)で検索する.バズレのみを対象としたい場合は,上述のように”is:buzz”を付ければよい.指定がない場合は,メールのメッセージとBuzzのバズレが横断的に検索される.
- 疑問:Inboxの方でバズレをdeleteすると何が起きるのかが,イマイチよく分からない.
- 自分のバズのフィードは,プロフィールのURLが http://www.google.com/profiles/123456789012345689012 だとすると http://buzz.googleapis.com/feeds/123456789012345689012/public/posted にある.含まれるのはパブリックなバズのみ.
- GmailでBuzz画面に飛ぶキーボードショートカットは g-b.
- Connected Sitesにデフォールト以外のサイトを追加したい場合は,Googleウェブマスターツールにそのサイトを登録すれば良い.
- しかしGoogle Readerを連携させている人をフォローするのは,正直,かなりキツイ…
くらいが,現状の理解です.もちろん,間違いはあると思う.
という訳で以下,雑感.
- 繰り返しだが,作った人,真面目なんだろうなあ.確かにその気持ちはよく分かる.ツイートがタイムラインの彼方に消えていくとか,会話のチェーンが分からないとか,耐えられないもの(笑).
- トラブルチケットやリクエストトラッカー的なシステムとうまく連動させる仕組みを作ると便利かも.API公開されるので色々できそう.
- 仕事,というか,共同作業にはかなり使えると思う.これがあるなら,メールなんてダルくて使ってらんないかも.でもそうして使うならばなおさら,コメントにもリンク付けられるようになってないと駄目なのではないか.
- しかし,Google社内で使われているだろう仕事用の意思疎通・情報交換用システムとBuzzとの関係はどうなってるんだろうか.Buzzとは全く異なるものがあると考えるのが当然だが.
- 実況向け,と言う人もいるが,1バズレ=500コメントまで,では実際には使えないと思う.
- プライベートなバズを使ってGTDとか個人のタスク管理とか出来そうなんだけどな.
- しかし,いかんせん,バズ/バズレを分類する手段が今のところない.ラベルもないし,フォルダーもない(フォルダーはある訳ないか :-).
- そして決定的に疑問なのは,バズ(バズレの最初のポスト)とコメントという,2つの概念があることだ.なぜこの2つを別のものとする必要があったのか,その理由が分からない.TwitterにはTweetという1つの概念しかないし,2ちゃんねるだって1と2以降の投稿に本質的な違いがあるとは思えない.1つの概念ではいけない理由は何か?
- 決定的疑問その2は,following/followersに何の意味があるの? ということ.結局,人をフォローすることの意味は,その人のバズ(=その人作成のバズレ)がバズ板に表示される,ということだけだ.バズレの中を見れば,following/followers関係なしに,誰かが書いたコメントが目に入る.そして一旦あるバズレにコメントをポストすれば,そのバズレの作者がfollowing/followersであるか否か関係なしにバズ板に表示されるようになる.Google Buzzのソーシャルグラフは何のためにあるものなのか?
- バズ板として何が見えるかは人によって違う.一人として同じバズ板は共有していない.ここにはソーシャルグラフが効いている.しかし,バズレの中身は全てのユーザに同じものが見えている.ここではソーシャルグラフが全く意味を持っていない.
というところでしょうか.
激しく今後に期待しつつ,少し使ってみようかと思います.以上,雑感おわり,まる