2025年08月の記事一覧

従来の情緒では説明不能な気候

(OTOTOY編集後記からの転載です)

今週プレイリストに入れた、管制塔よりの “自転車”。「向かい風が 冷たくなった午後6時」という歌詞ではじまります。ちょうど今、6時すぎですが、空気は熱を持ったままです。自転車が快適な時間/季節がなくなりつつありますよね。暑いか寒いか。中庸よりは極まったほうがいい、と言われる文脈もあるにはありますが、気候はそういうことではないのでは。

日本というか日本人は、主に変化の振れ幅の大きさからくる気候の過酷さを、「四季」とか「季節の移り変わり」という情緒で覆い隠すことで耐え・生きてきたのだと以前から思っているのですが、この気候を乗り越えるには、新しい「情緒」の発明が必要な気がします。音楽でそれができるかなぁ。

・・・

今週の「OTOTOY NEW RECOMMEND」への推薦曲は、〈不穏な歌詞が不安なリバーブ下で歌われる。そこに光はないが街を照らす夕日も曲も美しい〉、SleepInsideの “四丁目の夕日”、管制塔よりの “自転車”、家主の “FEARS FOR FEARS”、國の “I’m waiting for” の4曲です。

・・・

OTOTOYの公式プレイリストに自分が推薦した曲だけを載せた個人プレイリスト、「OTOTOY NEW RECOMMEND-ed by me」も公開中!

SYAYOSをERAでみた

(OTOTOY編集後記からの転載です)

ソニマニ&サマソニ、RISING SUN、ビリー・アイリッシュ、FAMIEN、等々 (ぜんぶ東京じゃない) な先週末でしたが、私は東京に。金曜日、WWWでiVyの初ワンマン。当初から3部構成とアナウンスされていて自分も「ユニット編成とフルバンドと、あとなに?」などと言ってたのですが、2人ユニット → iVy コンテンポラリー・パーク・オーケストラ♪ → バンドセットの3部構成と。会場の入り口からデコレーション等こだわりが詰まっていて、ステージは好きなことやりたい放題で、その上でちゃんとソールドアウトしていて、素晴らしかったです。音響も良かった。翌日のWWWはThe Otalsのワンマンで、こちらもソールドアウト公演。The Otalsは結成時当初の “目標” が「WWWをソールドアウト」だったとのことで、有言実行。

そして日曜日はERAでSYAYOSのレコ発でした。同じ先週リリースだったo_allもみられる素敵な企画。SYAYOS、とんでもなかったです。アルバムの良さは皆が口にするものですが、ライブがここまで凄いとは。想像をはるかに超えられました。バンドとしてのアイデアと、それを出音も含めてキレッキレのサウンドにする実力。外音ばかデカかったけど、引き締まりきってて無駄がない (でも遊びはある)。ボーカルのすずきひなの存在感はもとよりなのですが、バンドとしての力量・ポテンシャルが圧倒的。スケール感が底知れない。こういう突出の光景をひさびさに体験しました。恐るべし。

・・・

今週の「OTOTOY NEW RECOMMEND」への推薦曲は、〈先週リリースの1stアルバム『Anthem 1.1』が巷で絶賛ですがライブはそんなもんじゃないくら凄かったです。詳細は下の編集後記で。〉、SYAYOSの “Spaceboy”、o_allの “roka”、帰りの会の “はぐれ星” の3曲です。

・・・

OTOTOYの公式プレイリストに自分が推薦した曲だけを載せた個人プレイリスト、「OTOTOY NEW RECOMMEND-ed by me」も公開中!

蚊も翔べる空

(OTOTOY編集後記からの転載です)

ここ数日、雨ですが、あの酷暑よりはこの雨のほうがぜんぜんマシ、みたいな気持ちになります (豪雨の地域のかたはそんなことないでしょうが。大過ありませんよう祈っております)。でもこの数日、これまで見かけることもなかった蚊🦟がいます。数発やられました。蚊もようやく翔べる気温に。いいのか悪いのか。

ところで少し前から思うのですが、スマホのカメラを向けたら蚊🦟をハイライトして表示するアプリを作れたら大富豪になれると思います。撃退は人力でやるので位置さえ教えてくれれば。どこまで本当か知りませんが、ヒトを一番多く死に至らしめている動物は蚊 (2番はヒト、以下、ヘビ、イヌ、…) らしいので。まじです。誰か一緒に作りましょう。

・・・

今週の「OTOTOY NEW RECOMMEND」への推薦曲は、〈岡山県拠点の4人組バンド。crab club (クラブクラブ) と読むそう。これは心に残ってしまう。岡山おそるべし。〉、蟹蟹の “YASASHISA IN GOMENNE”、百円音盤の “2051”、揺れるは幽霊の “echoes of fading girl”、I Mean Usの “DOVE” の4曲です。

・・・

OTOTOYの公式プレイリストに自分が推薦した曲だけを載せた個人プレイリスト、「OTOTOY NEW RECOMMEND-ed by me」も公開中!

野口文をWWWでみた

(OTOTOY編集後記からの転載です)

石橋英子をスペシャルゲストに迎えた、野口文、初の自主企画。前日に野口が、信じられないほど売れ残っているとポストしていたため、ビビりつつ会場に着いたら、入り口に人が詰まっていて入れないくらいの満員でした (笑)。

野口の70分間のステージは、20分+20分+20分+10分の4曲、で良いのだろうか? 6人編成で怖れに敢然と立ち向かい、自由でダイナミズムに溢れ、音楽の悦びに充ちていました。野口文のMCは言葉数は少ないのだけど、言っていることがいつも的確で面白い。そしてVJもPAの出音も極めて良かったです。60分終えたところで初めてそれをする隙間が生まれた際の拍手の大きさと長さが印象的でした。あれは本物の拍手でした。

野口文、何者? というかたはぜひこちらのインタビューを。

・・・

今週の「OTOTOY NEW RECOMMEND」への推薦曲は、〈ほわほわとした雰囲気ではじまり、軽妙なポップスかと思わせるも、終盤はロックンロール。そして聴き終えたあとに残るのは、これ、パンク・マインドなのでは?、という余韻。怪作。〉、ときめきポメラニアンの “サマープレッシャー”、Tam Yos Tenの “グッドバイ!”、終日柄の “synopsis”、メガネブラザースの “酒の効能”、Laura day romanceの “ライター” の5曲です。

・・・

OTOTOYの公式プレイリストに自分が推薦した曲だけを載せた個人プレイリスト、「OTOTOY NEW RECOMMEND-ed by me」も公開中!