みんなすごいですよね,立憲主義の大切さや危機について声を上げていて.

しかし個人的な疑問なんですが,いったいみんな,いつどこでどうやって立憲主義なんてものを知ったのでしょうか?

私が立憲主義なるものをちゃんと認識したのは小室直樹さんの著書から.正確な時期は覚えてないけど,少なくとも大学生以降であることは確か.ひょっとしたら就職後かもしれない.刑法には「人ヲ殺シタル者ハ死刑又ハ無期若クハ三年以上ノ懲役ニ処ス」と書いてあるけど「人を殺すな」とは書いてないとか,だから「刑法に違反」できるのは国だけ,みたいな話も書いてあった.そして憲法が縛るのは国民ではなくて国(政府や政治家?)だと.

大変尊敬しておりまた多くの著書を読ませていただいていながら失礼を承知で言えば,やはりどう考えても,小室直樹氏の著書というのは「正当な」教養の入手ルートとは言い難い.

単に私が,中学高校の社会の授業や大学の教養課程の講義を全然聞いていなかっただけかもしれない(その可能性は極めて高い).先生達ごめんなさい.大学なんて,政治学は永井陽之助さん,社会学は今田高俊さんだった気がするのだが.なんともったいない.

また単に,たまたま中高生のときにその分野の正しい啓蒙書に出会う機会がなかっただけかもしれない.理数系方面では,例えば遠山啓さんやロゲルギストや本間龍雄さんの著書に出会っていたが,それは単に幸運なだけだったのか(彼らの著書が「正当」かどうかは正確には分からないが大きく間違ってはいなかったように思う).果たして数十年前に誰の著書に出会うべきだったのか? 今だに分からない.

(と,これを書いていていま思ったのだけど,実は岩波書店が特定分野では特定方向に傾倒していたのが問題の根源だったりしてw 理系分野はニュートラルで良かったなあ…… いや,どうだか知りませんが)

その手の教養を得るための想定正規ルートは一体どこら辺にあったんだろう? 正直分からん.分からん,ので,立憲主義!とか言ってる人をみると,ちょっとだけ眼差しに疑いの色が交ざってしまうのであった.いったい,いつどこで知ったの???

あ,そうか.文系の人はちゃんと学ぶルートがあるんですね! いいなあ……

(無理に文系理系に話をもっていく必要はないだろ>自分w)

P.S.
例によってここで日記に書く前に同じ内容をfacebookに書いてるのですが,そういうこと書いても(なお),さっきググった結果を貼る人はいても,自分はいつどこでどういうルートで学んだって言ってくれる人はいないんですよね.ほんとうに謎.