(OTOTOY編集後記からの転載です)

NOT WONKのアルバム、Arlo Parksのアルバムと、自分内本年重要タイトルがリリースされた先週。どちらも期待通り、繰り返し聴いています。そして実はそこまで期待していなかったWeezerのアルバム『OK Human』がとてもよい。「コンピューターを捨て、アナログに戻り、オーケストラとともに制作した」作品。でも私はソフトウェア・エンジニアなので、その類のステートメントを手放しで肯定することはできません。テクノロジーとは補助器具であり、使う側の愛と志こそがその価値を決めると思っています。Weezerのこのアルバムにおける管と弦の使い方に込められたロックとポピュラー・ミュージックの歴史への深い愛、それは疑いようのないものです。そして可能であれば、皆がそんな愛や志とともにテクノロジーを手にとってほしい。大切な人とともにする食事を作ろうと包丁を手にしたときのように。そんなことを思いながらいつもコーディングをしています。

・・・

今週のOTOTOY NEW RECOMMENDへの推薦曲は、〈2020年という「時間」から生まれた内省的ドリームポップ。〉、Madeline Kenneyの “Summer Quarter” 、他、kiwiの “A Little Wish”、NOT WONKの “200530” の3曲です。