『そうして私たちはプールに金魚を、』(通称:プー金)観てきた.ユーロスペース.急遽追加の2回目も満席(こうなってしまったら当然ああなるに決まってる).2012年に埼玉県狭山市で実際にあった女子中学生プール金魚事件をベースにした短編映画.サンダンス映画祭短編部門グランプリ受賞.
観てるあいだずっと軋むような居心地の悪さを感じてた.
画面に描かれているのは大人の視点から振り返った焦燥やどうしようもなさであり,それを14-5才の女の子たちに演じさせている.彼女たちにとってあれはリアルだったか? そんなことはないと思う.それが居心地の悪さの正体(たぶん).
でも現役の子供たちは「大人って所詮そんなもんでしょ」って思ってるに違いない.だからメタな構造でみたら辻褄は合ってる.きっとこれでいいんだろう.
大人が作った,かつて中学生だった大人のためのショートムービー.この予告編をみてビビっときたら観て間違いない(万が一合わなくたって30分で終わる).
ユーロスペースは金曜日の2回で上映終わるしすぐにチケット売り切れるだろうけど,もはや社会はこの映画を放っておかないだろうから,上映機会はこれからもきっとあるだろう.
元のニュースをきいたときからこれは「映画」だなって思った出来事.
朝日は「半裸で」,毎日は「下着姿で」.いずれにせよ,イイハナシダナー.ショートムービー化してほしい.台風クラブ? ちょっと違うか. http://t.co/ByqwpNpv
— Toshihiro Takada (@takadat) September 27, 2012
サンダンスのニュースで知って予告編観て,ちょっと自分内期待値が上がりすぎてしまったのでこれはマズいと思った(なにそれw)映画.観れてよかったです.
関係ないけど,あるシーンで鳴るギター.10年くらい前の?カンパニー松尾を連想した.うん.
P.S.
と書いた後に買ってきたパンフレット読んだらまさに監督がそう言ってた.
つまり大人に向けてつくった、大人のための青春映画なのだ
— Movie of the youth, by the adult, for the adult!
くそー,まんまとw
.....
という流れでここから話は全く変わる.
映画はねー,短編だって何だかんだいって「おおごと」なわけだから,大人が大人のために子供をかたって作るしかない.子供たち自身の表現やアウトプットをみてみたいと思っても,中学生がこの規模で映像作品を作れるかというとなかなかそれは難しい.(最近話にでる「小学生YouTuber」の件はひとつの希望である←別件[関連])
その点,音楽,バンドはいいよな.まあ実際には中学生は難しいけど,高校生+レベルだったら大人の解釈を余り介していない表現をみることがそれなりにできる.SoundCloudでトラック聴いてYouTubeで動画みて(関連を適当に叩いてるだけで多くのチャンスがある),おっと思ったら小さなライブハウスに行ってみればいい.そんだけ.
結果.割と幸せですわこれ.
一部の人たちはこれを求めてアイドルに走るのか?と想像するのだけど,あれはやっぱり後ろの大人たちによる後ろの大人たちのものではないか,としか思えないので(←偏見)そっちにはいかないぞ,っとw
アイドル…… ちなみに,だけど,若いバンドは女子バンドしか観れない.オッサンとしては,男子どもの自意識や悩みや自信や鬱屈やらの感情の発露なんぞには鬱陶しくて付き合ってられん(笑).でも女子たちのそれであれば微笑ましくみることができる.おそらくいま私はPC的に正しくないことを背景とした考えを自ら書いているのだが,まあこれは実際そうなので如何ともし難い(笑).一方でもう30見えたり超えたりして現実はよくよく理解しているけど夢っていうか諦めないでやりたいよね的男バンドは割と好きです.ちゃんと聴きます.いいよね,いろいろと.
……なにが言いたいのかまったく謎な蛇足(笑).以上.