[7月6日]
恐怖の(^_^) RNP/Vol.3 が開催される。
はるきさんが、昨日の買ったらしいレニーのTシャツを、早速着て来ている。
「ねえねえ、昨日どうだった?」と、話をフッてみるが、
はるきさんは、「もおぉぉぉ」と言って、拳を握り締めるだけ。
気持ちは分からんでもないが、ぜんぜん要領を得ん(^_^)。
やっぱ、実際に行って、見なあかん、つーことか。
[7月9日]
朝から、どーも胸騒ぎがする。
いつものライブ前の期待感とか高揚感とかとは全然違う。
何か、どーしようもない不安に襲われたような気持ちだ。
これは一体、何なんだろう。
渋谷公会堂に到着。席は、前から15列目、一番右の端っこ。
6時50分、20分遅れでライブが始まる。場内暗転。
バックのメンバーがぞろぞろと出てくる。
さあ! レニーか! と思ったら、いきなり清志郎が出てきて、
「ゴキゲンなヤツが、やって来てくれたぜぃ!」 「さあ、みんなで呼ぼう!」 「エルゥ、イィ、エヌゥ、エヌゥ、ワアィ。ケェイ、アール、... (以下略)」 「レニーー! クラヴィーッツ!!!」
# 綴りを忘れないように、手に "LENNY KRAVITZ" って書いてたろ > キヨシロー。 # 見逃さないぞ、ふっふっふ(^_^)。
と紹介。観客がテンションが一気に高まる。
# さあ、いよいよ、本当に、この時が来た。(^_^)(^_^)(^_^)
レニーのシルエットが浮かび上がる。
"brothers and sisters" というレニーの声、そしてっ、
1. WHAT THE …. ARE WE SAYING?
いきなりだぁ! (^_^)(^_^)(^_^)
場内に、あの、ベースの、ドラムの、ピアノの音が鳴り響く。
レニーが震えるような声で唄いだすっ!
もう、それだけで、(;_;)(;_;)(;_;)
サビの "What the fuck …" の部分では、いきなり、場内大合唱。
レニーも "Say, Yeah!!!" とか "everybody!!!" とか叫び、
それに煽られ、ますます、観客の歌声は大きくなる。
あああぁ、生きてて良かったぁ(;_;)(;_;)(;_;)。本当にそう思う。
# 最終日のステージで、レニーは、 # 「今までツアーで5か国まわったけど、日本のみんなが一番良く唄ってくれるぜ」 # って言っていた(筈)。なんか、すげー嬉しい(^_^)。
2. ALWAYS ON THE RUN
間髪を入れず、ALWAYS ON THE RUN のギターのリフが鳴る。
"My mama said …" まーたもや、大合唱だあ!
ギター・ソロが始まる。ギターの兄ちゃんも、結構やるな。
# でも「Slash 出てこーい!」とか、絶対、誰かが叫んでたに違いない(^_^)。
バックには、トランペット x1、サックス x2 のホーン・セクション。
彼らが、会場内の空気を、更に、熱く熱く盛り上げて行く。
3. FIELDS OF JOY
次は、FIELDS OF JOY。
ギターのイントロが流れる。オルガン(?)のフレーズがそれに被さる。
レニーは最初、レコード通り、ファルセットで唄い出すが、
途中から(開き直って?)地声に代えてしまい、シャウトを決める。
確かに、その方が迫力があって良いかな。
バックの連中が、それにコーラスを付ける。
# レコードでは、レニーが自分一人で重ねていったハーモニー。 # これがステージではどうやって再現されるのか、 # とても興味があったが。うんうん、合格、合格。
4. STOP DRAGGIN’ AROUND
またまた、かっちょええギターのリフで、この曲が始まる。
またまた、"Stop draggin’ around …" の大合唱。
# 今更ながら気付いたけれど、レニーの曲って本当に唄いやすいんだよね。 # 以下略すけど、殆ど全ての曲が、みんな揃っての大合唱だった。
# 彼は、曲作りで(特に 2nd アルバムでは)、色々な試みをしているけれども、 # 基本的な部分では、ポップのフォーマットをきちっと守っていることを、 # 改めて実感した。
この曲が終わると、
「ここでちょっと slow down して、sad song を何曲かやるぜ」
みたいなことを、レニーが言う。そして、
5. STAND BY WOMAN
のピアノのイントロが流れた。
レニーと観客が一緒になって "stand by my woman …" と唄う。
美しいメロディーだなあ(;_;)。
音楽が、ゆったりとした感動が、果てしなく拡がっていくようだ。
6. MORE THAN ANYTHING IN THIS WORLD
次は、この曲。
ようやく落ち着きを取り戻してきた観客が、
ゆったりとしたグルーヴに身を委ねる。
でも、ほんの一瞬、レニーがシャウトするだけで、頭がクラッとする。
7. ALL I EVER WANTED
「次の曲は、俺の大切な友達のショーン・オノ・レノンと書いた曲だ」
と、レニーが曲紹介。いきなり、"Baby …" と、レニーが唄い始める。
その声を聞いた瞬間、泣くかと思った。
本当に涙が出そうになった。
背中にシビレが走った。頭の中が感動で満たされた。
今、こうして、ここにいられて良かった。本当にそう思った。
8. MR. CAB DRIVER
前の曲を終えて、レニーが、
「去年、俺は、日本に来ることができなかった。すなまかった。
プレスの連中に謝る気はないが、君達オーディエンスにはちゃんと謝る。
すまなかった。でも、本当にひどい病気だったんだ。
じゃあ、これから、古い曲をやるぜ。」
と言って、MR. CAB DRIVER が始まる。
# きちんと謝るなんて偉いじゃんか。まあ、許してやるか(^_^;)。
そして次は、
9. FLOWER CHILD
だ。
何つーか、"LET LOVE RULE" からの曲になると、観客のノリの質が違う。
みんな、初めて "LET LOVE RULE" でレニーを聞いた時の衝撃やら、
去年のコンサートが中止になった時の口惜しさやらを背負っているのだろうか。
もう、みな、爆発寸前だ。そして次が、
10. I BUILT THIS GARDEN FOR US
だっ!!!
こーれで、キレた。
もう、みんな、キレた。
僕も、キレた。
# 去年の2月、レニーのビデオ・クリップをテレビで見て、 # これはっ、と思ってCDを買い、それを家に帰って聞いた時の衝撃。
# 誰かとこの気持ちを分かち合いたいけれど、 # まわりの人間は、誰も Lenny Kravitz なんて知らない(;_;)。
# ここ(fj.rec.music)に、思わず記事を書いてしまったら、 # TNKさんと、高橋@dt大さんからフォローがあった。嬉しかったぞ(^_^)。
# それから、去年、渋谷クアトロの前で、来日中止を告げられた時の悲しさ(;_;)。 # 今だって、忘れられないぞ。
そーいった、諸々のことを乗り越えて、今、目の前にレニーがいる。
何度となく、CD に合わせて唄った "I built this garden for us" のフレーズ。
そして、今、本物のレニーと一緒に唄っているんだ。
そんな思いが、頭の中を駈け巡る。
11. IT AIN’T OVER ‘TIL IT’S OVER
やっと(本当に苦しい位だった)前の曲が終わったかと思うと、
軽快なテンポで、この曲のイントロが流れる。
もう、Aメロの部分から大合唱。
サビの部分も一緒に唄いたいが、舌がまわらん。もどかしいぞ。
♪べべっ、いっ、えっ、お〜ば、てぃりっ、つお〜〜ば〜♪ つーか(^_^)。
歌を唄い終わると、レニーは、"Thank you!!! Good-Bye!!!" とか
言って、さっさと引っ込んでしまう。
バンドは演奏を続けるが、レニーは出てこない。
そして、バンドの演奏も終わり、みんな、引っ込んでしまう。
おいおい、まだ、始まってから、1時間経ってないぞ。
さあ、早く出てきてもらおうじゃねーか(^_^)。
E1. ROSEMARY
クルーが、アコースティック・ギターを持って出てくる。
# 試し弾きしただけでアンコールの曲名がばれてはいかんつーか((C)ゑび教祖)。
レニーが出てきて、そのギターを持ち、一人で唄い出す。
"Little Mary …" ROSEMARY だ。
ギターの音色が優しい。レニーの声も優しい。
この曲を唄い終えると、レニーは、また去って行ってしまった。
まだまだまだまだ。観客の歓声と拍手は鳴り止まない。
E2. FREEDOM TRAIN
バンドのメンバーが出てきて、位置につく。
そして、レニーが、また出てきてくれた。
レニーがギターを持って、FREEDOM TRAIN が始まる。
バンドのメンバー紹介を挾みながら、曲がえんえんと続く。
(この曲だけで20分くらい演っていたのでは)
レニーは、しきりにピースサインを上げる。
観客も、それに、ピースで応える。
そして、曲が終わる。
さあ、残るは、アレだけだぜ。(^_^)(^_^)(^_^)
E3. LET LOVE RULE
"Love…"
そう、LET LOVE RULE だー (;o;)(;o;)(;o;)
♪れ〜〜ら〜〜る〜〜〜う〜〜♪ という歌声が、場内に響きわたる。
途中、レニーと観客の掛け合いもあれば、
バンドが音を落として、観客の大合唱を聞かせるシーンもある。
とーにかく、すげー盛り上がりだ。
曲が終わりに近くなると、レニーは、まず、指を一本出して、
「All you なんとかかんとか Love なんとかかんとか」、
次に指を二本出して、「なんとかかんとか Peace!!!」とか言うが、
もう歓声も凄いし、こっちも興奮してるし、全然聞き取れない。
# 誰か、この部分を聞き取れた方いますか?
演奏を続けるバンドを残して、レニーは引っ込む。
客の歓声は響き止まず、シャツを脱いで上半身裸のレニーが、再び登場。
ステージを駆け降りて、客と握手する。
ステージに戻り、マイクを掴んで叫びまくる。
その後、クルッと後ろを振り返り、ドラムの前に行き、
ゴリラダンス(見た人にしか分からんか ^_^)を踊り狂う。
踊り終えるとまた前を向き、マイクを掴んで一言叫ぶ。
そして、マイクを、スタンドごと、思いっ切り床に叩きつけ(凄んげえ音がした)、
そのまま、足早にステージを去っていった。
ひょえー、かっちょえー。(;o;)(;o;)(;o;)
観客はまだ静まらない。
レニーは、会場右のバルコニーに姿を現し、
ピースサインを決め、そして去っていった。
…
終わったのは、多分、8時40分くらい。1時間50分程度のステージだった。
それにしても、すげーステージだった。
あいつは、一体、何者なんだろう。
あのテンションの高さ。あのボーカルの迫力。
彼を、そして、我々をも突き動かす、
あのパワーは、一体どこから生まれるんだ?
そんな思いを胸に、渋谷公会堂を出た。
開演前の胸騒ぎは、少しだけ形を変えて、残っていた。
(from news:202429@nttlab.ntt.JP in news:fj.rec.music, 1991/7/17)