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- 誕生日ソング「Happy Birthday to You」著作権訴訟、ワーナーが和解金1400万ドル支払いで決着 – Engadget Japanese
誕生日を祝う定番ソング「Happy Birhday to You」をめぐって米国で争われていた訴訟で、著作権保有を主張するワーナー・チャペルが和解案を提示、原告の映画制作会社がこれに応じたことがわかりました。
ワーナー・チャペルは和解金は1400万ドルを支払い、楽曲「Happy Birhday to You」は今後パブリック・ドメインとして扱われます。
この記事だけで既に面白いんだけど,元記事の
を更に読むと,元々この訴訟はclass action (†1)であり,加えて,
The plaintiffs were represented by attorneys led by Mark Rifkin, who according to the settlement terms will be seeking a $4.62 million fee, a third of the $14 million settlement fund. The rest would go to those who have paid to license “Happy Birthday” and meet the definition of the proposed class. Those folks are estimated to have spent more than $50 million on licensing fees on “Happy Birthday” over the years.
とか書いてあって,アメリカいろいろと凄えなと思わずにいられない.
大雑把にいえば,
- 和解金は1400万ドル(16億円)
- 弁護士への報酬は462万ドル(5.3億円).成功報酬 33%
- 残りの924万ドル(10.6億円)はこれまでライセンスフィーを支払っていた人々に分配する(†2)
- なおこれまで支払われた(本来は不要であるのに請求していたということになった)ライセンスフィーの合計は5000万ドル(57.6億円)と見積もられている(和解金ではぜんぜん足りていない,つまりWarner/Chappellはなお,有効ではない著作権に基づく請求で儲けた状態のまま)
てな感じ?
なんかすごい.
ちなみにHappy Birhday to Youの著作権関連の話題については,Wikipediaの記載(ハッピーバースデートゥーユー – Wikipedia)でも十分に楽しめるかと.敗戦国の戦時加算とかも出てきます.
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- †1
- 「クラスアクション(Class Action)は、集団訴訟のうち、ある商品の被害者など共通の法的利害関係を有する地位(クラス)に属する者の一部が、クラスの他の構成員の事前の同意を得ることなく、そのクラス全体を代表して訴えを起こすことを許す訴訟形態である。原告は、自身以外のクラス全員の請求権の合計額を訴求できる。」(集団訴訟 – Wikipediaより引用)
- †2
- class actionなので訴訟自体に参加していなくてもそのクラスに合致していれば受け取ることができる.