(OTOTOY編集後記からの転載です)

映像が強力すぎて曲が頭に入らないと評判の私立恵比寿中学の新しいMV、「23回目のサマーナイト」。たしかにこれはまったく曲が頭に入らない(笑)。勝手な想像ですが、このMVは「接触イベントができない世界へのひとつの回答」なのかもしれません。“メンバー発案による、メンバー各々が夢想” する表現により、単なる「イメージ・デートムービー」以上にパーソナルに向き合える演出となっています。

ところで、OTOTOYにはそれぞれのジャンルを表すアイコンがあります。

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このアイコンをデザイナーさんに作ってもらったとき、唯一モチーフで悩んだジャンルが「アイドル」でした。今のアイドルの本質は見えるもの/聴こえるものを愛でることにあるのか、それとも精神的/物理的な繋がりの存在にあるのか。結局後者を選んだのですが、このMVは見事に両者を兼ね備えたものになっていますね。素敵だ。この曲も収録されている配信限定EP『FAMIEN’20 e.p.』は8月21日リリース予定です。さて、後記も書き終わったので、もう一回、▶️。



(2020年9月22日、追記)

日曜日にCSでエビ中ライブの中継放送があって(ちゅうおん2020。語りたいことは山ほどある、笑)、中継終了後にこれが流れたんだけど、このMV、テレビの画面でみると違和感がすごい。「テレビ」の大画面(て言っても、うちのはたかだか37インチ)で見るとびっくりするくらい映像作品として成立していない。これは完全にスマホ画面に特化した映像なんですね。いま試しにPC全画面で表示してみたけど、15インチならまだ成立するな。

まあそもそも「そういう映像」なんだけど、おそらく、これをテレビサイズでやるときは違和感を生じないような「工夫(嘘とも言う)」が従来はされていて、一方でこのMVではそういうことを一切しないという割り切りにより、この近さやパーソナル感が表現されていたのか、とか(想像)。

かつて「画面」のサイズや距離が”銀幕”から”ブラウン管”に変わったときに何が起きたのか、ちゃんとは知らないのだけど、そういう前提ちゃぶ台返しみたいなことがスマホ時代の映像表現でも起きてるんだろうな。びっくりした。

(追記ここまで)

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今週のOTOTOY NEW RECOMMENDへの推薦曲は、〈溶け切る直前の氷のようなギターリフとヴォーカリゼイション。暁まではまだ少し〉、NEHANNの “Ending Song”、〈少しでも美しくありたい。光射す意思を見るかような優しく美しい歌とサウンド〉、木下百花の “少しだけ、美しく”、の2曲です。