今日の日記のタイトルは当然これでしょう。という訳で N+I ‘95 基調講演の2日目は Ted Nelson 氏。まぁ、Web に多少なりとも関心を持っている人間の端くれとしては、いちお〜行かねばならんということで、再びやって来ました幕張。
いわゆる「早すぎた人」ってー話はよく聞くけど、自分の関心とこんな感じで関っているところでの「早すぎた人」というものに接するのは初めてっすね。で、Ted Nelson なんだけど、もういきなし、ぱっと見た目がカッコイイ。この手の人にはこの手の格好良さが重要なんだなぁ、やっぱし。
話の内容は… もっと WWW のことをボロクソに言ってくれるかと期待していたら、一応持ち上げておいてから釘を刺す、というパタンでした。話の内容を勝手に要約してしまうと、
- World-Wide Webって、まぁ、便利だし画期的だよね。
- そもそも今現在のリニアな文の書き方というのは、単に、紙の本にはページ番号が必要だという理由からだけであって、本当はこういった要素間のリンクという考え方が本質なんだよ。
- でも今のHTMLってサイテー。ま、お手軽だけどね。:-)
- 本当に必要なのは "Transparallel windows with transpointing arrows".
- でもこれらは依然として一般的な概念とはなっていない。Macしかり。UNIX WS上のウィンドウ・システムしかり。その諸悪の根源はXerox PARCの凝り固まった考え方なんだ。:-)
- で、最終的に必要なのが "freedom of republication". つまり、ひとたび公開された情報はすべて再利用可能になるべきだってこと。
- それを可能にするのが "Transcopyright". この "Transcopyright" を実現するために必要なのは「法律」ではなくてソフトウェアによる仕組み。例えば "Transclusion" とか。
あ〜、すげぇイイ加減な要約だ。だめだめ。こんなこと書くより、これをそのまま丸写ししよう。てな訳で、
Ted Nelson曰く、「必要なこと」は以下の14の概念を実現すること。
- text on screens
- personal computing
- interactive software
- populist network publishing
- transparallel viewing
- transpointing windows / transpointing arrows
- fast easy gestural interfaces
- hypertime versioning
- new document topologies
- alternative versioning
- transclusive literature
- automatic royalty purchase of small fragments
- transcopyright permission
- freedom of republication (unrestricted transpublishing)
今現在、personal computer, Internetworking, WWW などが実現しているのは最初の4つだけである。以上。
展示の方もざっと見て回ったけど、何かつまんないっすねー。電線/ファイバー/ラウター/ブリッヂ土建屋ノリか、意味もなく NetScape 立ち上げて「これがインターネットですぅ」みたいな。あとは本質的にはインターネットとは何の関係もないものばっかし。何かもっと面白れーネタはないのか、ネタは。しかしそんな中でも一番の注目は、ずばりジャストシステムでしょう :-) JustNet と JustView で「新・通信時代へのプロローグ」。ちゅうか。
んで、JT のブースを通りがかった時に竹中さんがいるのを再び発見。でも何か忙しく働いていたので、そん時はそのまま通り過ぎました。竹中さんの昨日の日記をターミナルクラスタから読んだのは、この私です。何やってんだか。
そうか、しかし、怒っておいでか。あんなもんにしかなりようがないことは予想された事実だけど、確かに、うら若き学生をあんな形で「消費」するのはサイテーである、ということだけは、私もそう思う。消費するならおやぢにしなさい。おやぢに。
夕方、コンファレンスが終わったら再び展示会場の方へ行こうかと思ってたんだけど、そこでつかまってしまい8時まで話しこんでたので敢えなくアウト。つー訳で、顔出さんですまんっす(_o_)。竹中さん。