開演予定より、約20分遅れて幕が上がりました。
ステージの真ん中に黒い布が敷いてあり、
その上に、いつもの4人の楽器が置かれています。
舞台装置は何もありません。ライトがいくつがあるだけです。
純粋に音楽だけで勝負するんだぞ、という彼らの意気込みが伺えます。
ステージ衣裳も、いつもの通りの格好です。
さあ、コンサートが始まります。
以下、進行に従って、コメントをしていきましょう。
(以下、記憶に頼って書いてますので、嘘が入っている可能性は充分考えられます。
あしからず)
- ・ロシヤのパン (知久)
- 出だし、ちょっと知久君の声が辛いかな、という気がする。
アレンジは、CDとほぼ同じと言って良い。
曲調はあっさり目に仕上がっている。 - ・おるがん (知久)
- 知久君が「どうも。たまです。」と一言喋った後、この曲。
- ・さよなら人類 (柳原)
- アレンジは “さんだる” のテイクに近いが、
「あの娘が…」の部分は入った。最後の「ララララ… 」はない。
「めん・どう・こて」もない :-) - この曲を、あっさりと3曲目にやってしまったことや、
“月刊カドカワ” で柳原氏自身が、この曲を “無害” と
言ってるように、この曲は、彼らにとっては、
さして特別の位置を占める曲ではないのかもしれない。 - でも、名曲だと思う。特に歌詞は凄い。やっぱり。
- ・とんかち(?) (柳原)
- 「とんかち、とんかち…」っていう曲。
タイトルも “とんかち” だと思う。 - たまの “変” な部分が垣間見える。
(多分ここで)喋りが入る。
最初、柳原/知久の二人が譲り合い、結局4人でじゃんけんをする。
んで、知久君が負け、喋ることになる。
「中野は家からとっても近いので楽です」とか、
「昨日は休みだったので、事務所に内緒で芝居に出てきました」とか。
- ・? (柳原)
- 知らない曲。サビが「引き出しの中を飛んでいる」とかいう詩だった。
- ・夜のどん帳 (柳原)
- “でんご” に入っている曲(ぽんぽこさん、ありがとうございます _o_)。
たまが、とてもポップな要素を持っていることが、良く分かる。 - ・日本でよかった (滝本)
- 滝本氏も他の3人に全く負けていない。すごいなー。
- ・どんぶらこ (柳原)
- CDとはベースのアレンジが若干違う。
ライブでは、あのチョーキングの連続は辛いのだろうか :-) - 途中の”A Day in the Life”の部分もちゃんと再現される。
本当に、CDのアレンジを忠実に再現しているライブだと思う。 - ・学校にまにあわない (石川)
- 今回の語りは、
- (実際に片足けんけんで、舞台を一周した後)、
「って片足けんけんをして学校へ行くと、
いつもは校門の所にいるはずの校長先生以下一同が、いません。
校庭の方へ行ってみると、窓から誰も覗いて、いません。
そうか。今は夏休みなんだー、って思っていると、
空に見たこともない大きくてきれいな花火がどーんと打ち上がって、
校門も校舎も跳箱も何にもなくなっちゃって、
僕は、このまま夏休みが永遠に続くんだなと、
一人ほくそ笑むのでありました。」とさ。「原爆・水爆」はやっぱり出てこない。
ここで、ステージの上からスクリーンが下がってきて、スライド上映。
変な線画で書いた人間のイラストが、音もなく、7,8枚順に映し出される。
たまの4人も座ってそれを見ている。全く意味不明 :-)
- ・? (滝本)
- これも良い曲なんだ、本当に。
滝本氏の凄さも認識したライブであった。
ここでは石川さんがオルガンを弾く。 - ・? (知久)
- ここで知久君の曲があったような気がするんだけど、良く覚えてない。
- ・リヤカーマン(?) (全員でコーラス)
- これは名曲だー :-) :-) :-)。ライブで聞くしかないぞー。
「リヤカーマン リヤカーマン
上半身だけやってくる 上半身だけやってくる
はやいー はやいー
下半身は 家で ごはんの用意(?)」とかいうのが1番の歌詞。4番まである。
- ・ワルツおぼえて (滝本)
- (うーん、コメントのネタが尽きてきた… :-)
- ・らんちう (知久)
- 間の柳原氏の語りが、超傑作。曰く、
「チケットあるよー。チケットあるよー。はい、チケットあるよー。
チケットあるよー。8000円。はい、8000円。チケットあるよー。
はい。知久の前、22000円。知久の前、22000円。
柳原の前、18000円。柳原の前、18000円。
なんてことを言うダフ屋がいるなんて、
信じられない世の中だあー。」場内どころか、ステージ上のメンバーも大爆笑。
- ・方向音痴 (知久)
- ・オゾンのダンス (柳原)
- ・れいこおばさんの空中遊泳 (柳原)
- 3曲続けてテンポのある曲。
“たま” ってこんなにポップだったっけ? という驚きを覚える程。 - “れいこおばさん…” の最後では、柳原/知久の2人が、
1本のマイクを挾んで歌う。そして、あのエンディング。
うーん、Beatles してる :-) - ・? (柳原)
- ここでもう1曲、柳原氏の曲があったような… 気のせいかもしれない。
- ・? (知久)
- ラストの曲。
- 始まる前に、石川さんが「タイム」と言って舞台の袖に下がる。
残りの3人、それを茫然と見つめる。
間を持たせるために、柳原氏が何か喋っていると、石川さん帰ってくる。
どうしたのかと思いきや、何と、楽器(笛)を忘れて取りに行ってたそうな。 - これも良い曲だったなあ。全然覚えてないけど (^_^;)
- ・夏の前日 (滝本)
- ・? (石川)
- アンコールは、この2曲。
- うーん、そうか。やはり、石川の曲で閉めて来たか。
アンコールまで入れて、2時間弱のコンサートだった。。
演奏・ボーカル・コーラスは、吃驚するぐらい、しっかりとしていました。
あの、演奏/歌のうまさは、ただ者ぢゃあ、ありません。
ライブを重ねてきたせいもあるんでしょうが、
バンドとしても、きっちりと、まとまっていました。
全体を通して感じたのは、意外な程 “さんだる” を忠実に再現しているな、
ということでした。
私は、”さんだる” は、初のCDということでしっかりと作り込んでいるけど、
ライブは “しおしお” のように、もっとラフ、かつ、
素っけない感じなのかと、勝手に思い込んでいたのですが、
それに反して、ライブも実にじっくりと、作られているものでした。
しかし、当然ながら(?)、石川さんのまわりには、
即興演奏的なメンバー同士の緊張感がビシビシと漂っているという、
不思議な取り合わせの演奏ではありましたが…
“さんだる” には入っていない曲も沢山ありましたが、
それらが演奏されるときのトーンは、やはり、
“さんだる” と通じるものがあるように感じました。
これは、肯定的な言い方をすれば、
「彼らは、現時点で自分達が表現すべき確固たるものを築いており、
それを、CDとライブという何れの形態においても、
観客の前に提示することができた」
ということだろうし、否定的な言い方をすれば、
「今まで彼らが、イカ天やCDを通じて見せてくれたものの
先/奥/裏にあるものを垣間見せてくれることはなかった」
ということになるでしょう。
どちらが当たっているのかは、今後を見て行くしかないと思います。
“イカ天” 以降、新しい曲が一つも出来ていない、ということですが、
ぜひとも、がんばって欲しいものです。
私なんぞは、ただの聴衆の一人で、
無責任な期待をかけることしか出来ませんが…
(from news:102366@nttlab.ntt.JP in news:fj.rec.music, 1990/8/14)