去年は、渋谷クアトロのチケットを必死の思いで買った。 でも、結果は例の通り。しくしく...
去年来日が中止になった時、まあ、いつかきっと来日してくれるだろう、 けど、もう狭い小屋での all standing のライブはないだろうな、と思っていた。
しかーし。クアトロはさすがに無理でも、今年はチッタがあると言うではないか。 あんなタイトなスペースで、レニーが見れるなんて、 今度こそ。今度こそ、本当に最後のチャンスかもしれない。
整理番号A−23という、信じられないようなチケットを 持っていたにもかかわらず、開場に遅れてしまった。 というか、18:30開場予定なのに、Aブロックは、 6時過ぎに入れてしまったらしい。
これは、痛恨っ(;_;)。 しかし入場してみると、まだまだ、入り込む余裕がありそう。まあ、良いか。
会場で、はるきさんと会う。 結局、全公演制覇予定。今日で4つ目だと言う。うーむ、何て奴... (^_^; 他に知り合いはいないみたいだなあ。 ゑびはらさんは、今日は来ないらしいし。
開演時間から30分くらい遅れて、さあ、いよいよ、始まりだー。
一発目は WHAT THE .... ARE WE SAYING? そして二発目は ALWAYS ON THE RUN. 最初っから、観客は目一杯熱狂している。 レニーもガンガンにノッているようだ。 ALWAYS ON THE RUN では、早くもギターの弦をぶち切ってしまった。
「悪の巣窟」と名高いチッタのAブロックは初体験だった。 みんな、ガンガンに押し合うわ、飛び跳ねるわ、ダイブする奴まで出るわ。 すげーな、こいつら。( <- 人のことは言えない ^_^;)
# ゑびはらさんって、いつも、こーゆーことをしてたんですね(^_^)。レニーも、 「君ら、なんてクレイジーな連中なんだ。 どーして、人が頭の上を転がってくるんだよ。」 とか言ってたし。
# "You are so crazy people." とか言われても、 # 日本人は "イェーーイ" としか応えないので、 # レニーも、真剣にアキレていたようである(^_^;)。でも、レニー。お前に crazy って言われる筋合はないぞ、つーか(^_^)。
僕は、最初は、Aブロックの真ん中辺にいたが、 スキを突いて、じわじわと前に進む。 最終的には、前から5列目。 レニーから見て、右斜め15°あたりのポジションをキープ。 目の前、約5メートル前でレニーが唄っている。 がーん。こぉーれは、かんどーだあー! (^_^)(^_^)(^_^)
# FIELDS OF JOY のイントロのギター、レニーの指見て、 # 目でコピーしてしまったぞ(へへへ)。
結果を先に言ってしまうと、この日演った曲目(曲順も)は、 アンコールの FREEDOM TRAIN が抜けたことを除いて、 9日の渋公と同じだった。
でも、この日のライブが僕に与えてくれたものは、 渋公の数倍数十倍以上、というより、 全く質の違うものを与えてくれた。
やっぱり、狭い小屋での all-standing live は、 ホールコンサートとは、全然別の代物だ。 空気の密度が、較べものにならない程違う。
前の方にだーっと固まっている限り(^_^)、 観客は、アーティストと完全に同じ空気を共有することが出来る。 そして、その空気の密度がアーティストにも伝わり、 とんでもないプレイをしてくれることがある。 この日のチッタのライブは、まさに、それだった。
# ホール・コンサートだと、どうしても、 # 「彼が連れてきてくれたんだけど、あんまし趣味じゃないよのね」とか、 # 「ま、取り敢えず見ておこうということで、チケットを回してもらいました」 # とかいう雰囲気を漂わせた連中がいて、 # どーも、気分が盛り下がってしまうんだよね(:-<)。
はっきり言って、この日のことは、良く覚えていない。 とにかく、興奮しきって会場を出てきたのは確かなんだが。 でも、一つだけ。これだけは、絶対に書かかなきゃいけないことがある。
誰かさんと違って(^_^;)全公演走破した訳じゃないし、 名古屋や大阪の公演も、きっとすげえ盛り上がったんだろうけど、 僕が勝手に判断した Lenny Kravitz, JAPAN TOUR '91 の ベスト・シーンは、確かに、この日のチッタに存在した。それは...
アンコールの一曲目。 例によって、レニーが一人で出てきて、 アコースティック・ギターを持ち、ROSEMARY を弾き始める。 観客は、もう、ほとんど正気じゃない。 歌が始まる。
"Little Mary ..."
思いっきり声をあげ、一緒に唄い出した奴もいれば(俺だ俺 ^_^)、 レニーの唄を身体に染み込ませようと、じっとしていた奴もいただろう。
"Rosemary ..."
サビの部分に入ると、歌声が一層大きくなる。 そして、サビの最後のフレーズの手前で、 レニーが、ギターのカッティングを、カチッとブレイクする。 その後をレニーは唄わなかった。 でもその代わり、会場中のみんなの歌声が続いた!
"... onto the beads at your heart"
本当に大きく、はっきりと、会場内に響き渡った!! あの時僕が見たレニーの表情は、一生忘れられない。
レニーは、その観客の大合唱を聞くと、 目を閉じ、首をゆっくりと振り、本当に最高だ、という表情をして、 それに応えるかのように、マイクに向かって思いっきり叫んだ!!!
あの時のレニーのシャウトは、一生忘れられない。 あの大合唱は、今も僕の耳に、心に、焼き付いている。
# 単に、僕がそう思っただけなのかも知れないけどね(^_^)。
そして、この日の LET LOVE RULE...
レニーが、どんなふうに唄ったのか、どんな表情をしていたのか、 そして、その時自分は一体何をやってたのか、 そーいったことは、全然記憶にない。 でも、あの時自分を包んでいた空気とか、 自分の中から湧き上ってきた感情とか、 それらの感触は、今でもしっかりと僕の中に残っている。
最後、レニーが投げたタオルが、自分の(本当に)頭の上に降ってきた。 げげげげげっ。じゃーーんぷ... できない。(だって人が詰まってるんだもの ^_^;) タオルは掴んだ。でも、同時に、みなが、がーっとタオルに群がってきて、 押し潰されてしまい、奪い取ることは出来なかった。残念(;_;)。
# でも、まあいいや、一度はしっかりとタオル握ったし、 # ついでに、それで汗拭いちゃったし(^_^)。
... ウルトラスーパー大盛り上がり大会が、とうとう終わってしまった。
会場が明るくなる。 僕の横では、6,7人で、さっきのタオルの奪い合いを、まだやっている。 (結局、最後はジャンケンで決着をつけていたようだ) はるきさんを発見。はるきさんは、真っ正面キープ作戦だったそうな。
二人して、「すっげーなー、しかし」「ほんと、すごかったねー」とか、 訳の分からんことを言いながら(^_^;)、会場を後にする。
結局、僕が見た内でのベスト・ライブは、この日だった。
タイトなスペースでの一体感。 本当にレニーが好きな観客達。 レニーやバンドも、高密度な空気を吸って最高のプレーをしてくれた。
本当に最高のライブだった!! この日この時、ここにいられて、本当に幸せだった!!!
# キレまくってたせいで、内容は全然覚えてないかったりするんだが... (^_^;レニー。ほんとに、おめーは、凄え奴だわ...
中野サンプラザに到着。 何か、嬉しいんだか悲しいんだか、良く分からん。 席は3列の一番左端、PAのド真ん前(耳が死にそう...)。 前には席はないので、最前列と言えなくもないかな。 渋公みたいにステージを降りてくれたら、 レニーに触れるかもしれんな。ふふふふふ(^_^)。
開演前の会場には、熱気とはまたちょっと違った雰囲気が流れている。 みんな一抹の寂しさを抱いているのだろうか(なんて... 勝手な推測 ^_^)。 開演時間から、30分が過ぎようとしている。 ようやく照明が落とされる。 今日も清志郎でも出てくるのかな、と思っていたら、 レニーは、あっさりと、バンドのメンバーと一緒に出てくる。
暗いままのステージから、"brothers and sisters" というレニーの声。 そして、やっぱり、WHAT THE .... ARE WE SAYING? で、ステージは始まった。 会場に響き渡る大合唱は、相変わらずだ。 PAの目の前にいて、その音がガンガンしているのに、 それを上回る観客の歌声が聞こえてしまう。
僕の隣にいた、MAMA SAID のジャケットでレニーが着てたのと 同じようなベルボトムのパンツをはいた(^_^;)兄ちゃんも、 全曲、完全に唄い続けていた。おそるべし...
ステージを真横から見る席というのも、結構面白い。 レニーがバンドのメンバーの方を振り返って、 ニコニコしながらギターを弾く表情が印象的だった。 本当に楽しそうにプレイしていた。 それと、ステージ反対横のブルーの照明に照らされ、 逆光の中に浮かぶ後ろ姿のレニーのシルエット。 すっ、と立った姿が、とってもカッコ良かったぞ。 ファンの女の子なら失神したかもしれん(^_^)。
この日のレニーは、ちょっと疲れていたのかなあ。 リラックスしていたという説もあるが... レニーが、一曲一曲終わる毎に "Thank you!" と言いながら、 終末へ向かって、ステージは進行して行く。 ツアー最終日とあって、声の調子も、あまり良くないようだった。 ステージの終盤からは、明らかに声が変わってしまっていた。
最終日だから、何かエクストラの曲とか、アンコールがもう一曲とか、 そんなことがあるのかと期待していたが、 結局それもなく、またもや渋公と全く同じ構成だった。
最後、LET LOVE RULE を唄い終えると、レニーはそのまま引っ込んだきり、 もう二度と出てこなかった。ガニマタダンスも見ることは出来なかった。 結局、ステージ下にも降りてきてくれなかった(残念)。 まだまだ終わらせんぞ、という拍手をさせる間もなく、 客電が点き、クルーがさっさと機材をかたずけ始めてしまった。
...
あーあ、終わっちまっただ... (;_;)(;_;)(;_;)
ぼーぜんとしてしまいましたよ((C)姐御)。
私ゃ、これから、何を支えに生きてゆけば良いんだろうか... また、レニーを見れる日は、本当に来るんだろうか。
でも、この日、レニーは、
「お前ら、本当に良く一緒に唄ってくれるなあ。 今まで5か国くらいツアーで回ってきたけれども、 日本のみんなが一番大きな声で唄ってくれるぜ。」って言ってくれた。 この言葉を聞いて、すんげー嬉しかった(^_^)。 これで、レニーが日本のことを、しっかり覚えていってくれればいいな。
レニー。ぜひぜひ、また、日本に来ておくれ。 また、いくらでも、あの大合唱を聞かせてあげるから。ね。(^_^)(^_^)(^_^)