はるきさんが、昨日の買ったらしいレニーのTシャツを、早速着て来ている。 「ねえねえ、昨日どうだった?」と、話をフッてみるが、 はるきさんは、「もおぉぉぉ」と言って、拳を握り締めるだけ。
気持ちは分からんでもないが、ぜんぜん要領を得ん(^_^)。 やっぱ、実際に行って、見なあかん、つーことか。
いつものライブ前の期待感とか高揚感とかとは全然違う。 何か、どーしようもない不安に襲われたような気持ちだ。 これは一体、何なんだろう。
渋谷公会堂に到着。席は、前から15列目、一番右の端っこ。
6時50分、20分遅れでライブが始まる。場内暗転。 バックのメンバーがぞろぞろと出てくる。
さあ! レニーか! と思ったら、いきなり清志郎が出てきて、
「ゴキゲンなヤツが、やって来てくれたぜぃ!」 「さあ、みんなで呼ぼう!」 「エルゥ、イィ、エヌゥ、エヌゥ、ワアィ。ケェイ、アール、... (以下略)」 「レニーー! クラヴィーッツ!!!」
# 綴りを忘れないように、手に "LENNY KRAVITZ" って書いてたろ > キヨシロー。 # 見逃さないぞ、ふっふっふ(^_^)。と紹介。観客がテンションが一気に高まる。
# さあ、いよいよ、本当に、この時が来た。(^_^)(^_^)(^_^)レニーのシルエットが浮かび上がる。
"brothers and sisters" というレニーの声、そしてっ、
場内に、あの、ベースの、ドラムの、ピアノの音が鳴り響く。 レニーが震えるような声で唄いだすっ! もう、それだけで、(;_;)(;_;)(;_;)
サビの "What the fuck ..." の部分では、いきなり、場内大合唱。 レニーも "Say, Yeah!!!" とか "everybody!!!" とか叫び、 それに煽られ、ますます、観客の歌声は大きくなる。
あああぁ、生きてて良かったぁ(;_;)(;_;)(;_;)。本当にそう思う。
# 最終日のステージで、レニーは、 # 「今までツアーで5か国まわったけど、日本のみんなが一番良く唄ってくれるぜ」 # って言っていた(筈)。なんか、すげー嬉しい(^_^)。
"My mama said ..." まーたもや、大合唱だあ! ギター・ソロが始まる。ギターの兄ちゃんも、結構やるな。
# でも「Slash 出てこーい!」とか、絶対、誰かが叫んでたに違いない(^_^)。バックには、トランペット x1、サックス x2 のホーン・セクション。 彼らが、会場内の空気を、更に、熱く熱く盛り上げて行く。
ギターのイントロが流れる。オルガン(?)のフレーズがそれに被さる。
レニーは最初、レコード通り、ファルセットで唄い出すが、 途中から(開き直って?)地声に代えてしまい、シャウトを決める。 確かに、その方が迫力があって良いかな。 バックの連中が、それにコーラスを付ける。
# レコードでは、レニーが自分一人で重ねていったハーモニー。 # これがステージではどうやって再現されるのか、 # とても興味があったが。うんうん、合格、合格。
またまた、"Stop draggin' around ..." の大合唱。
# 今更ながら気付いたけれど、レニーの曲って本当に唄いやすいんだよね。 # 以下略すけど、殆ど全ての曲が、みんな揃っての大合唱だった。
# 彼は、曲作りで(特に 2nd アルバムでは)、色々な試みをしているけれども、 # 基本的な部分では、ポップのフォーマットをきちっと守っていることを、 # 改めて実感した。この曲が終わると、
「ここでちょっと slow down して、sad song を何曲かやるぜ」みたいなことを、レニーが言う。そして、
レニーと観客が一緒になって "stand by my woman ..." と唄う。 美しいメロディーだなあ(;_;)。 音楽が、ゆったりとした感動が、果てしなく拡がっていくようだ。
ようやく落ち着きを取り戻してきた観客が、 ゆったりとしたグルーヴに身を委ねる。 でも、ほんの一瞬、レニーがシャウトするだけで、頭がクラッとする。
その声を聞いた瞬間、泣くかと思った。 本当に涙が出そうになった。 背中にシビレが走った。頭の中が感動で満たされた。 今、こうして、ここにいられて良かった。本当にそう思った。
「去年、俺は、日本に来ることができなかった。すなまかった。 プレスの連中に謝る気はないが、君達オーディエンスにはちゃんと謝る。 すまなかった。でも、本当にひどい病気だったんだ。 じゃあ、これから、古い曲をやるぜ。」と言って、MR. CAB DRIVER が始まる。
# きちんと謝るなんて偉いじゃんか。まあ、許してやるか(^_^;)。そして次は、
何つーか、"LET LOVE RULE" からの曲になると、観客のノリの質が違う。 みんな、初めて "LET LOVE RULE" でレニーを聞いた時の衝撃やら、 去年のコンサートが中止になった時の口惜しさやらを背負っているのだろうか。 もう、みな、爆発寸前だ。そして次が、
こーれで、キレた。 もう、みんな、キレた。 僕も、キレた。
# 去年の2月、レニーのビデオ・クリップをテレビで見て、 # これはっ、と思ってCDを買い、それを家に帰って聞いた時の衝撃。
# 誰かとこの気持ちを分かち合いたいけれど、 # まわりの人間は、誰も Lenny Kravitz なんて知らない(;_;)。
# ここ(fj.rec.music)に、思わず記事を書いてしまったら、 # TNKさんと、高橋@dt大さんからフォローがあった。嬉しかったぞ(^_^)。
# それから、去年、渋谷クアトロの前で、来日中止を告げられた時の悲しさ(;_;)。 # 今だって、忘れられないぞ。そーいった、諸々のことを乗り越えて、今、目の前にレニーがいる。 何度となく、CD に合わせて唄った "I built this garden for us" のフレーズ。 そして、今、本物のレニーと一緒に唄っているんだ。 そんな思いが、頭の中を駈け巡る。
もう、Aメロの部分から大合唱。 サビの部分も一緒に唄いたいが、舌がまわらん。もどかしいぞ。 ♪べべっ、いっ、えっ、お〜ば、てぃりっ、つお〜〜ば〜♪ つーか(^_^)。
歌を唄い終わると、レニーは、"Thank you!!! Good-Bye!!!" とか 言って、さっさと引っ込んでしまう。 バンドは演奏を続けるが、レニーは出てこない。 そして、バンドの演奏も終わり、みんな、引っ込んでしまう。
おいおい、まだ、始まってから、1時間経ってないぞ。 さあ、早く出てきてもらおうじゃねーか(^_^)。
# 試し弾きしただけでアンコールの曲名がばれてはいかんつーか((C)ゑび教祖)。レニーが出てきて、そのギターを持ち、一人で唄い出す。 "Little Mary ..." ROSEMARY だ。 ギターの音色が優しい。レニーの声も優しい。 この曲を唄い終えると、レニーは、また去って行ってしまった。 まだまだまだまだ。観客の歓声と拍手は鳴り止まない。
そして、曲が終わる。 さあ、残るは、アレだけだぜ。(^_^)(^_^)(^_^)
そう、LET LOVE RULE だー (;o;)(;o;)(;o;)
♪れ〜〜ら〜〜る〜〜〜う〜〜♪ という歌声が、場内に響きわたる。 途中、レニーと観客の掛け合いもあれば、 バンドが音を落として、観客の大合唱を聞かせるシーンもある。 とーにかく、すげー盛り上がりだ。
曲が終わりに近くなると、レニーは、まず、指を一本出して、 「All you なんとかかんとか Love なんとかかんとか」、 次に指を二本出して、「なんとかかんとか Peace!!!」とか言うが、 もう歓声も凄いし、こっちも興奮してるし、全然聞き取れない。
# 誰か、この部分を聞き取れた方いますか?演奏を続けるバンドを残して、レニーは引っ込む。 客の歓声は響き止まず、シャツを脱いで上半身裸のレニーが、再び登場。 ステージを駆け降りて、客と握手する。 ステージに戻り、マイクを掴んで叫びまくる。 その後、クルッと後ろを振り返り、ドラムの前に行き、 ゴリラダンス(見た人にしか分からんか ^_^)を踊り狂う。 踊り終えるとまた前を向き、マイクを掴んで一言叫ぶ。 そして、マイクを、スタンドごと、思いっ切り床に叩きつけ(凄んげえ音がした)、 そのまま、足早にステージを去っていった。
ひょえー、かっちょえー。(;o;)(;o;)(;o;)
観客はまだ静まらない。 レニーは、会場右のバルコニーに姿を現し、 ピースサインを決め、そして去っていった。
...
終わったのは、多分、8時40分くらい。1時間50分程度のステージだった。
それにしても、すげーステージだった。 あいつは、一体、何者なんだろう。 あのテンションの高さ。あのボーカルの迫力。 彼を、そして、我々をも突き動かす、 あのパワーは、一体どこから生まれるんだ?
そんな思いを胸に、渋谷公会堂を出た。
開演前の胸騒ぎは、少しだけ形を変えて、残っていた。