うーん、ついに買ってしまった。というか、ついにメジャー・リリースされてしまいましたね。元 ちとせ/「ワダツミの木」。こんな危険なものがそこらのレコード屋で買えるなんて(懐かしいフレーズ)…

しかし、たった3曲で我慢せい、というのは余りに辛すぎる。ヘビーローテーションにも限度がある。こうなったら、青盤/赤盤 (勝手に命名してるし :-) と3枚まとめてCD-Rに焼くか… しかしそうなると曲順が問題だな。『冬のサナトリウム』を最後に持ってくると、「ひこうき雲」っぽいかも。 < ぢぢい、違うぞ! :-)

でも、もうちょっと地味に行くのかと思ってたら、結構、プロモーション激しいですね。「その声は、100年にひとり。」とか、余計なこと言わなきゃいいのに。そんな言葉がこれっぽっちの意味すら持たない、そんな謡唄いなんだからさ。色々覗いてみると、プロモーションのお陰か否か、結構売れてるみたいですね。あんまり売れて欲しくないなぁ、とかいうのは余りに月並みなので、言うのはやめます。:-)

それしても、今度は奄美大島ですか。で、煽りが、「辺境からやってきた少女」、か。

ここで言ってる『辺境』っていうのは、日本と琉球のborderlandって意味なんだろうね。そうなのかなぁ。行ったことないから分からないけど、いつか行ってみたいな。奄美大島。

それにしても、何なのだろう? この気持は。

例えばいま東京で生活している私にとって、何かしら、marginalなものへの憧れがあることは確かだ。実は単に、島唄、コブシ、奄美大島、といった道具を使ってその憧憬が煽られているだけ? その可能性がないとは言い切れない。

でもやはり何か、いま彼女がメジャーデビューすべき理由があるような気がする。

実は、こないだのNHKスペシャルの中で川久保さんが言っていた今シーズンのテーマ、つまり、『精神的にpureな、cleanな方向』、『地に足を着けて生きている人達の精神性』、『精神的な意味でのethnic』といった言葉と彼女の唄が、昨日からモヤモヤと繋がってしょうがないのだよね。単なる偶然の一致かもしれないし、これが今(Spring 2002)求められているものなのかもしれないし。そんなことは、ぜんぜん分からないんだけどさ。


で、結局、3枚分、順番通りに焼いた。

01. Birthday

いきなりイイなぁ。でも、さすがにこれはsugarcubes (Björk)の方が上だなぁ。コブシもBjörkの方が都はるみ入っててイイぞ。っていうか、そもそも自分的にはBjörkと同じ俎上に載るだけで凄いと思う。思わず久しぶりにsugarcubesも聴いてしまったよ。(で、発掘した"Birthday Remix CD"はカビが生えてた。大ショック。;o;)

02. 名前のない鳥

は、巷では大評判のようだけど、実は私はそれほど良いとは思わないのだけれども… (ということで、実は、山崎まさよしプロデュースとかいう事態が発生することなく、上田現・間宮工路線でこのまま行って欲しいと切に願う、今日この頃。)

03. Sweet Jane

は、なんつーか、ひょっとして「ay fond kiss.」に入ってる? とか言われても全く違和感ないんじゃないかと思ったり…

…全曲コメントする訳ではないぞ。

05. 冬のサナトリウム

ぐぅ… やられた…

07.(←勝手にふるなよ :-) コトノハ

佳作だねぇ。

09. 竜宮の使い

やっぱこれが一番イイねぇ。泣くよ、これは。上田現、って知らない人かと思ったらLÄ-PPISCHだったとは。知らなかった、ごめん。

10. 精霊

これも佳作だ。やっぱ赤盤、いいなぁ。

12. ワダツミの木

しかしよくこんな曲をメジャーデビュー曲に選んだものだ。5年前だったら有り得ないことだと思う。『邦楽』の許容範囲が広がった、と言うと陳腐な表現だけど、まぁそういうことなのかも。09と同じく、(クラシック)レゲエのボキャブラリーを使ってるんだけどレゲエではないのが不思議かつ見事としか言いようがない、上田現、作。

全14曲、58分56秒。

しあわせ…


追伸.「björk」も「LÄ-PPISCH」も簡単に書けるし、CDはすぐに焼けるし、良い時代になったものだ…